ハウサ族(読み)ハウサぞく(英語表記)Hausa

翻訳|Hausa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハウサ族」の意味・わかりやすい解説

ハウサ族
ハウサぞく
Hausa

主としてナイジェリア北部に居住する民族。チャド語派ハウサ語を話す。人口は 2000万以上と推定される。古くはサハラ砂漠中央部にいたが,ベルベル人やアラブ人の圧迫で南下し,19世紀にフルベ族に征服された。長いサハラ砂漠縦断の隊商交易の経験から,文化的統合は相当に強く,ヨーロッパの植民地時代以前に,封建制国家を形成し都市を発達させた。詩作や歴史などの多くの文書が残っている。肥料を使ってもろこし類,きび主食として栽培するが,経済の中心は,皮や金属細工,織物生産などによる特殊職人,商人などの商業におかれ,貝貨が用いられた。社会は著しく階層化され,貴族リニージが重要な地位を占めている。出自父系で,親族,特にいとこ同士の結婚が好まれる。

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