日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハーゲン」の意味・わかりやすい解説
ハーゲン
はーげん
Hagen
ドイツ西部、ノルトライン・ウェストファーレン州の工業都市。人口20万3200(2000)。ドルトムント南方約20キロメートル、ライン板岩山地の北縁、ルール川中流左岸の支流合流点に位置し、谷に沿う南北と東西の交通路の結節点にあたる。ルール工業地帯東南縁の都市で、重要な工業は鉄鋼、軽金属、蓄電池、製紙、菓子などであり、マルク地方発電所もある。中世末までは小集落であったが、17世紀にプロイセン領となってその重商主義により鉄加工業が発達し、1746年に市となる。19世紀後半以来ルール工業地帯の発達とともに多数の工場がここに集まり、また交通の中心ともなった。第二次世界大戦で被害を受けたが、戦後復興の過程で、無秩序に発達した市街中心部の整備、文化・社会施設の充実、公園の新設などが進んだ。
[齋藤光格]