パノフスキー(読み)ぱのふすきー(英語表記)Erwin Panofsky

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パノフスキー」の意味・わかりやすい解説

パノフスキー
Panofsky, Erwin

[生]1892.3.30. ハノーバー
[没]1968.3.14. プリンストン
ドイツ生れのアメリカの美術史学者。 1921年ハンブルク大学講師,26年同大学教授,31年ニューヨーク大学客員教授,33年ナチスに追われてアメリカに亡命,35~62年プリンストン大学高等研究所教授。最初様式の研究から出発したが,のちイコノグラフィー (図像学) iconographyに対してイコノロジー (図像解釈学) iconologyを提唱し,その方法論を確立主著『イコノロジー研究』 Studies in Iconology (1939) ,『視覚芸術の意味』 Meaning in the Visual Arts (55) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「パノフスキー」の意味・わかりやすい解説

パノフスキー
ぱのふすきー
Erwin Panofsky
(1892―1968)

ドイツ生まれの美術史学者。ベルリンミュンヘンフライブルクなどの大学で学び、ハンブルク大学教授になったが、1934年ナチスの時代にアメリカに移住。ニューヨーク大学、プリンストン大学、ハーバード大学などで教授を務めた。おもに中世およびルネサンスの美術を扱って古典的主題の表現について研究し、美術作品における主題と意味の関連を、イコノグラフィー(図像学)からイコノロジー(図像解釈学)へと高める方法論を確立した。著書は多くあるが、邦訳されているおもなものに『イコノロジー研究』(1939)、『視覚芸術の意味』(1957)、『ルネサンスの春』(1960)などがある。

鹿島 享]

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