ブルースター(その他表記)Brewster, Sir David

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブルースター」の意味・わかりやすい解説

ブルースター
Brewster, Sir David

[生]1781.12.11. スコットランド,ジェドバラ
[没]1868.2.10. アレリー
イギリス物理学者エディンバラ大学神学を学んだが,科学に興味をもち,早くから光学研究没頭。ロイヤル・ソサエティ会員 (1815) 。セントアンドルーズ大学のカレッジ学長 (38) を経て,エディンバラ大学学長 (59) 。イギリス科学振興協会創立に尽力 (31) 。万華鏡発明 (16) ,立体鏡,灯台の照明装置の改良などが知られるが,特に重要なのは 1815年の反射偏光の発見とその際の偏光角 (→ブルースターの角 ) と屈折率の関係の定式化 (ブルースターの法則) である。ほかにもジャマンの干渉計原理となったブルースターの干渉縞の研究,複屈折の研究が知られている。主著『光学論』 Treatise of Opticks (31) ,『アイザック・ニュートン伝』 Memoirs of the Life,Writings and Discoveries of Sir Isaac Newton (55) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブルースター」の意味・わかりやすい解説

ブルースター
ぶるーすたー
Sir David Brewster
(1781―1868)

イギリスの物理学者。スコットランドのジェドバーに生まれ、1794年エジンバラ大学に入学、1802年より『エジンバラ雑誌』などの学術雑誌を編集、イギリス科学振興協会の設立(1831)に努力した。物理学史上では「ブルースターの法則」の発見者として有名である。在学中に望遠鏡などの光学機械を製作し、1798年よりさまざまな物質の屈折率を決定し始めた。これらは『新しい物理機械についての講義』と題して本にまとめられた。1815年には「屈折率は偏光角の正接である」という彼の名でよばれる法則を発見した。しかし、新しく登場した光の波動論を認めず、光の粒子論に最後まで固執した。

河村 豊]

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百科事典マイペディア 「ブルースター」の意味・わかりやすい解説

ブルースター

英国の物理学者。初め神学を学び,のち科学研究に向かう。光学に関し多くの研究があり,ブルースターの法則を発見(1815年),万華鏡を発明,複屈折を研究,ビオとともに双軸結晶を発見。
→関連項目光弾性万華鏡

ブルースター

ブラジルやウルグアイに原産するガガイモ科の,ややつる性の多年草。星型に開く青い花を形容し,園芸的に〈ブルースター〉とよばれ,切花にされる。茎は高さ70〜80cm,長三角形の葉を互生し,ともに白毛密生して全体が白緑色をていする。夏〜秋,花は上部の葉腋に数個ずつつき,径2〜3cm。花色は明青色で,終わりかけの花は桃色をおびる。実生または挿木でふやす。

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