日本大百科全書(ニッポニカ) 「プロントジル」の意味・わかりやすい解説 プロントジルぷろんとじるprontosil サルファ剤開発の先駆となった化合物。橙赤(とうせき)色の色素で、プロントジル・ルブルム(プロントジル赤)ともいう。1935年に、ドイツのバイエル社の前身であるIG染料会社のドーマクにより、プロントジルの化学療法剤としての有効性が発見された。内服により化膿(かのう)性球菌による感染症の治癒をみたが、プロントジルの化学構造中、有効なのはパラアミノスルホンアミドであることが解明され、サルファ剤開発の道を開いた。昭和初期に繁用されたサルファ剤で、バイエル社の商品名である。[幸保文治][参照項目] | サルファ剤 | バイエル 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プロントジル」の意味・わかりやすい解説 プロントジルprontosil 最初に発見されたサルファ剤。本来は,ドイツのバイエル社が 1932年に開発したスルホンアミドアゾ化合物で,赤色染料の一種であるが,同社の実験病理学・細菌学研究所長の G.ドマークが抗レンサ球菌性を発見した。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報