ヘプタン(読み)へぷたん(英語表記)heptane

翻訳|heptane

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘプタン」の意味・わかりやすい解説

ヘプタン
へぷたん
heptane

アルカンに属する炭素7個の炭化水素総称。9種の異性体が知られているが、普通、ヘプタンというと直鎖状のn-ヘプタンCH3(CH2)5CH3をさす。n-ヘプタンは石油中に存在する。

 揮発性、可燃性液体で水に不溶、アルコール可溶マウスに対する致死量は1万5900ppm。ガソリンエンジンノックを調べる標準に用いる。蒸気を吸うと気管を刺激する。高濃度では麻酔性をもつ。

[佐藤武雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘプタン」の意味・わかりやすい解説

ヘプタン
heptane

化学式 C7H16 。炭素原子数7個のメタン系炭化水素で異性体が9種あり,いずれも無色の液体である。 n -ヘプタンは沸点 98℃。石油中に含まれる。工業的にはおもに石油精製により分留され,燃料,化学工業原料,有機溶媒として用いられる。市販石油ベンジンはヘプタン,ヘキサンなどの混合物である。水に不溶,アルコール,エーテルに可溶である。

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