ポルト・ノボ(読み)ぽるとのぼ(英語表記)Porto-Novo

翻訳|Porto-Novo

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポルト・ノボ」の意味・わかりやすい解説

ポルト・ノボ
ぽるとのぼ
Porto-Novo

西アフリカ、ベナンの首都。同国南部、ギニア湾岸から11キロメートル内陸にあり、ナイジェリア国境近くのウエメ潟湖(せきこ)北東岸に位置する。人口21万8241(1998)、26万4320(2013センサス)。潟湖の水路によってナイジェリアのラゴスと、鉄道で内陸および沿岸西部と結ばれる。港からは、小型船によってアブラヤシ核などを輸出している。16世紀ごろ小王国の中心として成立しアジャチェと称したが、のちポルトガルとの奴隷貿易の拠点として栄え、ポルト・ノボとよばれるようになった。1863年、小王国はフランスの保護領となり、ダオメー(現ベナン)の独立後、ポルト・ノボはその首都となった。1965年にコトヌーに深水港が建設されてからは、交通、商工業、文化の中心の位置を奪われ、行政的機能もしだいにコトヌーに移動している。

[大林 稔]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポルト・ノボ」の意味・わかりやすい解説

ポルトノボ
Porto-Novo

ベナンの首都。ウエメ県の県都。ベナン南東部,ギニア湾岸から約 10km内陸の潟湖に臨む。 17世紀後半に部族王国の首都として建設され,オグボノウと呼ばれていたが,1752年ポルトガルが港を建設,現名に改称し,奴隷貿易の基地とした。 19世紀中頃からフランスが支配,1863年王国はフランスと条約を結ぶなどして 19世紀末まで存続。商業中心地は 1965年からコトヌーに移ったが,コトヌーと結ばれた鉄道沿線にあり,パーム油,パーム核,民芸品 (陶器,布製品,皮細工など) ,水産物集散地としてにぎわう。ポルトガル風の古い建物や王宮が残り,ベナン独自の守護神信仰の神殿などがある。人口 27万6993(2009)。

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