リアウ諸島州(読み)リアウしょとう(その他表記)Kepulauan Riau

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リアウ諸島州」の意味・わかりやすい解説

リアウ諸島〔州〕
リアウしょとう
Kepulauan Riau

インドネシア西部の州。南シナ海に浮かぶおよそ 2000の島々で構成される。島々はスマトラ島中部を占めるリアウ州の一部であったが,2002年に分離され州となり,2004年行政府が正式に設置された。州都ビンタン島タンジュンピナンシンガポールの南方に位置するリアウ諸島と,リアウ州南東部沖のリンガ諸島,およびナトゥナ諸島アナンバス諸島タンブラン諸島など,ボルネオ島西部からスマトラ島やマレー半島にいたる広い海域に散らばる島々が州域に含まれる。主要な島はバタム島,ビンタン島,カリムン島。5分の2は名称のない無人島である。大部分の地域は標高 200~400mの高地で,山も多く,最高峰はリンガ島のダイク山(1163m)。沿岸部に沿ってマングローブの茂る沼地が多い。ツパイなどの霊長類や,水鳥カッコウなどの鳥類をはじめとする多種多様な生物のすみかで,沿岸水域には多くの貝類が生息している。住民の 3分の1以上はマレー人。次いでジャワ族が多く,ミナンカバウ族,中国人,バタック族がこれに続く。人口のほぼ 4分の3近くがイスラム教徒である。経済主力製造業で,おもにエレクトロニクス製品,鉱物・金属製品,プラスチック重機などを生産する。貿易業とサービス業も重要。ボーキサイト,花崗岩,スズなどの採掘を中心とした鉱業古くから行なわれる。バタム島の港湾設備はよく整備され,国際輸送を取り扱う施設も多い。国際空港もある。面積 8202km2。人口 167万9163(2010速報値)。

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