翻訳|reflation
景気循環のなかで、デフレーションから脱し、インフレーションには至っていない状態をさす。日本語では「通貨再膨張」。リフレと略す。不況を克服するために、金融政策などのマクロ政策を強力に推し進めることにより有効需要を創出して景気回復を図ると同時に、緩やかで安定的なインフレ率を達成しようとする政策をリフレ政策という。リフレ派とよばれる経済学者は、日本が1990年代以降長らくデフレ不況から脱却できないのは通貨の十分な量的緩和を行っていないためであると主張。デフレ不況を脱して安定的な成長軌道入りを目ざすために、日本銀行(日銀)や財務省に対して量的緩和、円安へ誘導するような通貨政策を求めると同時に、日銀の国債引き受けなど非伝統的な金融政策を実行すべきとしている。第二次安倍晋三政権ではリフレ派の主張を続けてきたエール大学名誉教授の経済学者、浜田宏一(こういち)(1936― )が内閣官房参与に就任。日銀にインフレ・ターゲット政策の導入を求めるなど、経済政策にリフレ派の政策が多く盛り込まれている。
[編集部]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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