フランスの作家ルイ・アラゴンの連作小説『現実世界』の五作目をなす長編小説。六巻。スペイン戦争の末期から第二次世界大戦直後の1945年1月までのフランスを舞台とする、全三部からなる壮大な構想のもとに書き始められたが、この第一部六巻だけが発表されたが(1949~51)、第二部、第三部はついに発表されずに終わった。第二次大戦前夜の1939年5月から、翌年6月ドイツ軍が雪崩(なだれ)のようにフランスに侵入してくるまでのフランスが舞台で、そうした激動のなかでの共産党員らの動きを描いている。8月23日、独ソ不可侵条約が結ばれ、共産党員の間に動揺がおこる。追い討ちをかけるように共産党は非合法化され、大戦が始まって男の党員は検挙されたり動員されたりする。混乱のなかで党の組織は破壊されるが、やがて残された女性党員や支持者たちによって党組織は徐々に再建される。アラゴンは66年この長編を全面的に改め、巻末に「『現実世界』の終わり」と題する「あとがき」を書き加えた。スターリン独裁下、社会主義諸国で多くの犠牲者が出、同じ時期にこの長編執筆中のアラゴンがそのことを知り、苦悩の果てに執筆中断に追い込まれた事情が、そこで明らかにされた。
[稲田三吉]
『小場瀬卓三他訳『レ・コミュニスト』全10巻(1952~54・三一書房)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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