デジタル大辞泉
「ん」の意味・読み・例文・類語
ん[格助]
[格助]格助詞「の」の音変化。「それ、僕んだ」「君んちへ行こう」
「あたし―とこに明いてるのがあるから」〈二葉亭・平凡〉
ん[感]
[感]
1 相手の意向を了解・承諾したときに用いる語。うん。「ん、いいよ」
2 疑問を表すときに用いる語。「ん、何か変だぞ」
ん[助動]
[助動]《推量の助動詞「む」の音変化》活用語の未然形に付く。
1 婉曲的表現を表す。「あらんかぎりの力を出す」
2 (「んとする」の形で)意志・推量の意を表す。「言わんとすることはわかった」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ん【ん・ン】
- 〘 名詞 〙 五十音図の格外に置かれ、五十音順では最後の第四十八位(同音のかなの重複を含めるとき、第五十一位)として扱う。いろは歌には含まれないが、いろは順では「す」のあとに置いて第四十八位とし、「ウン」と唱える。現代標準語の実際の発音では、語中では、あとにくる音節の子音によって、両唇を閉じた m、舌先と上の歯茎とで閉鎖を作った n、奥舌面と軟口蓋とで閉鎖を作った ŋ、母音 i u などの口形をとりながら軟口蓋の閉鎖をゆるめて鼻腔を共鳴させる ĩ ũ など、また、語尾では、奥舌と軟口蓋との閉鎖をゆるくした N など、各種の変化した形で現われるが、これらは共通に通鼻音であることを特性とし、音韻論上では一個の音素と認められる。これを撥音またははねる音といい、それだけで一音節をなし、他の子音や母音と結合して音節を形成することがない。「ん」の字形は、「无」または「毛」いずれの草体にも起源が求められる。「ン」の字形は、撥音を象徴した記号からとも、「爾」の古体「尓」の初二画から転じたものともいうが確かでない。ローマ字では、「ローマ字のつづり方」(昭和二九年内閣告示)では、はねる音「ン」はすべて n と書くこととし、次にくる母音字や y と切り離すためには、hon'yaku のように n の次に ' を入れることとしている。いわゆる標準式(ヘボン式)では、m p b の前の撥音を m にする。
ん
- 〘 格助詞 〙 ( 格助詞「の」の変化した語 ) 話しことばで用いる。
- ① 体言を受け、その体言が下の体言を限定することを示す。
- [初出の実例]「利兵衛の後家んとこへ公売にいたときは」(出典:太政官(1915)〈上司小剣〉四)
- ② 形式名詞のように用いる。
- (イ) 「もの」「こと」の意を表わす。
- [初出の実例]「雛はんが飯事(ままごと)するやうなんを見るのが好きや」(出典:父の婚礼(1915)〈上司小剣〉二)
- (ロ) 叙述をまとめて体言化し、下の「だ」「です」に続ける。→んだ。
- [初出の実例]「これで昔しはお百姓ちうてよかったんやが」(出典:太政官(1915)〈上司小剣〉四)
ん
- 〘 助動詞 〙 ( 打消の助動詞「ず」の終止形と連体形とが共に「ぬ」となり、その変化したもの ) 打消の意を表わす。…ない。
- [初出の実例]「何とて佗国へゆかんとありければ、此処は苛政なしとまうす也」(出典:足利本論語抄(16C)里仁第四)
- 「おれがとこへばかり盃をよこしてくれちゃアうらみだ。もふのめんのめん」(出典:洒落本・中洲の花美(1789)小通の登楼)
んの補助注記
「伎・五大力恋緘‐一幕返し」の「エエもそっと此方へ寄りんかいな」、「浪花聞書」の「いきんか 行んか也」など、連用形に付いている例もある。
ん
- 〘 感動詞 〙 相手の意向を了解したり、承諾したりしたことを表わすことば。また、相手の呼びかけに答えるときに出すことば。うん。
- [初出の実例]「『アア憎いとも! ほんとに!』『ン、そして』」(出典:付焼刃(1905)〈幸田露伴〉三)
- 「『にいさん!』『ん?』『にいさんは、さっき何を書いてゐたの』」(出典:遠方の人(補筆)(1946)〈森山啓〉七)
ん
- 〘 格助詞 〙 格助詞「に」の変化した語。話しことばで、動詞「なる」に続くとき用いられる。
- [初出の実例]「死に身んなって働くから」(出典:蒼氓(1935‐39)〈石川達三〉一)
ん
- 〘 造語要素 〙 金額、年齢などをはっきり言うのを避けて数の代わりに用いる。「ん万円」「三十ん歳」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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ん
五十音図の格外に置かれた仮名で、平仮名の「ん」は「无」の草体からでき、片仮名の「ン」は撥(は)ねる音を象徴した符号からできたものかと考えられている。万葉仮名には「ん」にあたる仮名はなく、草仮名でも「
(无)」が用いられる。
音韻的には/n/で、撥音(はつおん)の音節を示す。実際の発音では、あとにくる音の違いによって[m][n][ŋ][
][
]などの現れ方をする。そして「ンめ(梅)」「ンま(馬)」などを例外として、語頭には一般にたつことがない。撥音は促音(そくおん)(詰める音)などと同様に、音韻論的単位として古くから独立していたとはいえず、表記的にも「む」を用いたり、表記されなかったりで、さまざまであった。これが中央語で一音韻として確立するのは、平安時代からその萌芽(ほうが)はあったとはいうものの、室町時代も末のことである。
なお「阿吽(あうん)」の「吽」は悉曇(しったん)十二母音の終音で、物事の終わりの意をもち、口を閉じた形相や吸う息をも表して、「阿吽の仁王」「阿吽の呼吸」などと使われる。
[上野和昭]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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ん
青森の日本酒。「おりがらみ生酒」は冬季限定の普通酒。ほかに本醸造酒がある。原料米は華吹雪など。仕込み水は岩木山・赤倉山系の伏流水。蔵元の「三浦酒造店」は昭和5年(1930)創業。所在地は弘前市大字石渡。
出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報
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