2本の管をV字形につないだ複簧の管楽器。古代ギリシアではリラやキタラとともに最も重要な楽器とされた。円筒形の管はアシと銅(ピンダロスの《ピュティア頌歌》にみられる),木,骨,象牙などで作られ,2本同時に吹き鳴らす。前6世紀からローマ時代まで4~15個の指孔をもつものが使われ,音域は2~3オクターブに及ぶこともあった。リラやキタラが太陽神アポロンを象徴する楽器として使われたのに対し,アウロスが情熱や陶酔をあらわすディオニュソス的な要素をもつものとみなされたのは,その激しい音色のためである。宗教的な行事,競技,体操,娯楽の催物から,軍隊の行進にいたるまで,独奏,合奏,伴奏用の楽器として欠くことのできない用途を担い,一時はキタラをしのぐほどであった。
執筆者:高野 紀子
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…また一方の管の長さや指孔の位置・数が異なり,ドローンの役目をするものもある。この素朴な双管クラリネットは古代ギリシアの双管のアウロスに類似しており,また古代エジプトでも同様な管楽器が用いられていたことが知られている。【柘植 元一】。…
※「アウロス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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