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アゾイック染料 アゾイックせんりょう

百科事典マイペディアの解説

アゾイック染料【アゾイックせんりょう】

水に不溶のアゾ染料の一群。ナフトール染料とも。このままでは繊維に染まらないので,直接繊維上で不溶性色素を合成する手段をとる。まず繊維をナフトールAS類で下漬し,次いで顕色剤のジアゾ化液に浸して不溶性アゾ染料を合成,発色させる。
→関連項目染料

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世界大百科事典 第2版の解説

アゾイックせんりょう【アゾイック染料 azoic dye】

水溶性基をもたないカップリング成分(下漬剤)とジアゾ成分(顕色剤)とを繊維上でカップリングさせて不溶性アゾ染料をつくることにより染色の目的を達する染料で,ナフトール染料naphthol dyeともいわれる。主としてセルロース系の染色に使用される。まず下漬剤(2‐ヒドロキシ‐3‐ナフトエ酸,およびそのアリールアミド誘導体)のアルカリ溶液に繊維を浸して吸収させたのち,顕色剤(適当な芳香族第一アミンのジアゾ溶液)に入れて繊維上で不溶性のアゾ色素を生成させる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アゾイック染料
あぞいっくせんりょう
azoic colors

木綿やナイロンなどの繊維上で、アゾ染料をつくる染色法で、ナフトール染料、氷染(ひょうせん)染料ともいう。まず繊維に染着性を有する下漬(したづけ)剤をアルカリ溶液から繊維に染めておく。下漬剤は無色から淡黄色のもので、ナフトールASが代表的である。下漬剤で染めた繊維を酸性浴中で氷冷しながら芳香族アミン(顕色(けんしょく)剤)のジアゾニウム塩で処理すれば、ただちに水不溶性のアゾ色素が繊維上で合成され発色する。下漬剤と顕色剤の組合せにより、黄色から緑、さらには黒までの発色が可能である。橙(だいだい)色から赤色、さらに深い色には2-ヒドロキシナフトエ酸から合成される下漬剤が用いられるが、黄色の発色にはナフトールAS-G(N,N'-ビスアセトアセチルトリジン)が用いられる。アゾイック染料は鮮明で、濃色かつ耐光堅牢(けんろう)度も比較的に高く、水に不溶性の色素を生成するので洗濯堅牢度も高いことから、じょうぶで多様な染色に利用されている。しかし、摩擦堅牢度に若干弱い欠点がある。また、顕色剤である芳香族アミンを亜硝酸ナトリウムと塩酸でジアゾ化して用いなければならない欠点がある。この改良としてファストソルトがある。これは顕色剤である芳香族アミンのジアゾニウム塩を塩化亜鉛で安定化したもので、これを用いれば、ジアゾ化の処理を省くことができる。安定化したジアゾニウム塩と下漬剤を混合して粉末としたものをラピドーゲンという。これをペースト状にして、木綿に捺染(なっせん)後、塩酸処理すれば発色する。アゾイック染料は顔料にも用いられ、この場合にはアゾイック顔料という。[飛田満彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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