アボリジニー(英語表記)aborigine

翻訳|aborigine

デジタル大辞泉の解説

アボリジニー(aborigine)

先住民の意》オーストラリア大陸の先住民。伝統的に狩猟・採集生活を営み、父系的氏族社会を構成してきた。1967年に市民権が与えられた。言語系統は未詳。アボリジン
[補説]近年、呼称としては使われなくなっており、代わりに「先住民」を意味するアボリジナルピープル(aboriginal people)またはインディジナスピープル(indigenous people)が用いられる。

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百科事典マイペディアの解説

アボリジニー

オーストラリアの先住民の総称。アボリジニーとは,〈先住民族〉〈原住民〉一般を意味する英語aborigineに由来。人種的にはオーストラロイド。皮膚はチョコレート色で巻毛。西欧との接触以前は,小集団に分かれ,弓矢,槍,ブーメラン等を用いて,採集狩猟生活を営んでいた。人類学的には複雑な婚姻規則,トーテミズム,成人式の儀礼が有名である。人口は都市居住者も含め28万3000人(1991)で,オーストラリア全人口の2%に満たない。1967年になってようやく市民権が認められたが,いまだに残る差別を撤廃し,様々な権利の復権などをめざし,先住民運動が繰り広げられ,2008年2月オーストラリア政府は先住民に初めて公式に謝罪した。→オーストラリア諸語マボ判決
→関連項目アーネム・ランドウルル-カタ・ジュタ国立公園エアーズ・ロックオーストラリアカカドゥ国立公園採集狩猟民ディジェリドゥーノーザン・テリトリーリザーベーション

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世界大百科事典 第2版の解説

アボリジニー【Aborigine】

中国人やヨーロッパ人の渡来(1788)以前からオーストラリア大陸に住んでいた無文字の先住民を指す。官民ともにアボリジニー(アボリジン)Aborigine,アボリジナルAboriginalと呼んでいたが,最近は公的には先住民indigenous peopleという表現が好んで使われ始めている。さらに,これとは人種,文化のやや違うトレス海峡諸島民,およびかつて渡来したオセアニア諸島民(ニュージーランドマオリを除く)も行政,日常生活においてはオーストラリア先住民として一括されている。

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世界大百科事典内のアボリジニーの言及

【オーストラリア】より

…つまり,地下生活に適応したフクロモグラ,樹上性で滑空するフクロモモンガやチビフクロモモンガ,ユーカリの葉だけを食物とするコアラ,草食性で半砂漠にすむアカカンガルー,林縁性のハイイロカンガルー,食肉性のフクロオオカミやフクロネコ,アリを専門に食べるフクロアリクイなどさまざまなものが生息する。残りの半分は比較的新しく入って来た真獣類のネズミとコウモリの仲間,先住のアボリジニーが連れて来た野犬(ディンゴ),および植民後に白人がヨーロッパなどから導入したウサギ類,キツネ,シカ,ラクダなどである。オウム科(オーストラリア産52種)の原産地である同大陸からは,733種の鳥類が記録されている。…

【オーストラロイド大人種】より

…しかし皮膚の色は濃褐色で,長頭で脳容量が小さく,眉上弓が発達し,広鼻で鼻根部がくぼみ,唇が膨れている点など,原始的な特徴をもつ。アボリジニーとセイロンのベッダがこの大人種に属する。氷河時代末期にはオセアニアだけでなく,アフリカの北部や南部にも類似の頭骨特徴をもつ人々がいたようで,これらもオーストラロイドと呼ばれる。…

【オセアニア】より

…ただし,その移動の時期は地域によってかなり異なる。(1)アボリジニー オーストラリアの先住民であるアボリジニーは洪積世末の第4氷期(ウルム氷期)に東南アジアからこの大陸へ移動してきたものである。当時は海退期にあたり,海面が現在よりも100m以上低下してオーストラリア,ニューギニア,タスマニアは陸続きとなり,また,インドネシアのジャワ,スマトラ,ボルネオもアジア大陸と地続きになっていた。…

※「アボリジニー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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