イタリアの画家。ミラノに生まれ、同地で没した。初めは父ビアジオBiagio Arcimboldoとともにミラノ大聖堂のステンドグラスの下絵職人として働いた。1562年プラハに赴き、フェルディナント1世、マクシミリアン2世、ルードルフ2世の3代に仕える宮廷画家として、1587年まで滞在し、1592年には伯爵位を贈られた。約20点の油彩画と多数の素描が残っているが、とくに動物や植物を組み合わせて人の頭部をかたどった怪奇な幻想画『夏』『冬』『水』『火』などで有名である(ウィーン美術史博物館蔵)。従来、俗悪な趣味の画家として無視されていたが、シュルレアリスムの隆盛とともに再評価されるようになった。
[篠塚二三男]
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