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アルミニウス Arminius

翻訳|Arminius

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アルミニウス
Arminius

[生]前18頃
[没]後21
ゲルマンのケルスキ族の族長。ゲルマン名ヘルマン。青年時代ローマ軍に勤務し,ローマ市民権と騎士身分 (エクイテス ) を与えられた。のち故郷のエルベ川流域に帰り,トイトブルクの森の戦いローマ軍3軍団を撃滅 (9) ,以後ローマ勢力はエルベ川の線からライン川の線に後退した。同族の内紛で殺されたが,歴史家タキツスも「ゲルマニアの解放者」として評価した民族的英雄。

アルミニウス
Arminius, Jacobus

[生]1560.10.10. ウーデバーテル
[没]1609.10.19. ライデン
オランダの神学者。アルミニウス派の始祖。オランダ名 Jacob Harmensen。ライデン,バーゼル,ジュネーブの各大学に学び,1588年ローマからアムステルダムに戻って改革派教会の牧師となり,1603年から死ぬまでライデン大学の神学教授。自由な精神を重んじ,オランダの画一化したカルバン主義を批判し,予定説に対して救済における人間の自由意志を主張した (→予定 ) 。このため,正統カルバン派のゴマルスと激しく論争した (→ゴマルス派 ) 。論争は彼の死後も続きアルミニウス派を形成した。

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百科事典マイペディアの解説

アルミニウス

オランダの神学者。ジュネーブのベーズのもとにカルバンの神学を学ぶ。預定をめぐってF.ゴマルスと論争,死後アルミニウス派は《宣言文》を出して改革派教会に混乱が生じたが,ドルトレヒト会議(1618年―1619年)の決議で同派は追放された。
→関連項目ウェスリー

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世界大百科事典 第2版の解説

アルミニウス【Arminius】

前18ころ‐後19
ゲルマンのケルスキ族の族長。ローマ市民権と騎士身分を獲得し,ローマ補助軍に仕えたが,ローマのゲルマン支配に反抗し,同じケルスキ族にありながら親ローマ派のセゲステスと対立した。紀元後9年にはP.Q.ウァルスの率いるローマの3軍団2万人の軍隊をトイトブルクの森に誘い込んで全滅させ(トイトブルクの戦),ローマのゲルマン征服に大きな痛手を与えた。その後もゲルマニクスの率いるローマ軍と戦ったが,間もなくゲルマン諸部族内の主導権争いがおこり,彼は自分が王になろうとして軍隊の反乱を招き,19年同族の裏切りにより殺された。

アルミニウス【Jacobus Arminius】

1560‐1609
オランダの改革派神学者。オランダ名のハルメンスあるいはハルメンセンをラテン語化してアルミニウスととなえた。ライデン,ジュネーブ等で学んだのちアムステルダムの牧師となる(1588)。預定論に疑念を持ったためライデンの教授職につくとき(1603),先任者であるゴマルスFranciscus Gomarus(1563‐1641)らの反対を受けた。その後も論争があったが存命中は決定的に否認されるに至らなかった。

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大辞林 第三版の解説

アルミニウス【Jacobus Arminius】

1560~1609) オランダの改革派神学者。カルバンの予定説を批判し、恵みの普遍性と人間意志の自由を唱えた。

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世界大百科事典内のアルミニウスの言及

【トイトブルクの戦】より

…後9年,エムス,ウェーザー両川間の〈トイトブルクの森Saltus Teutoburgiensis〉(正確な位置は不明)で,ケルスキ族の有力者アルミニウス指導下のゲルマン諸族が,冬営地へ移動中のローマの3軍団(指揮官ウァルスPublius Quinctilius Varus)を奇襲,全滅させた戦闘。ドルススの遠征(前12‐前9)以来,アウグストゥスが進めてきたライン川以東エルベ川に至る西ゲルマニア併合策はここに挫折,アルミニウスは〈ゲルマニアの解放者〉と称された。…

※「アルミニウス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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