デジタル大辞泉 「アレルギーマーチ」の意味・読み・例文・類語 アレルギー‐マーチ 《〈和〉allergy+march》初めにアトピー性皮膚炎、つぎにアレルギー性鼻炎、さらにそのつぎに気管支喘息ぜんそくというようにつぎつぎとアレルギー性の病気に襲われる状態。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
百科事典マイペディア 「アレルギーマーチ」の意味・わかりやすい解説 アレルギー・マーチ アレルギー体質をもつ子どもが,乳児期に卵などに対してアレルギー反応を起こし,それが引き金となって,気管支喘息(ぜんそく)やアトピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎など,次々とアレルギー症状を誘発すること。 人は体外から侵入してきた異物(抗原=アレルゲン)に対し,免疫グロブリン(Ig)というタンパク質の一種で抗体をつくり,これを撃退しようとする。これが〈免疫〉という生体特有の防御システムだが,これが身体に有害に働いてしまうのがアレルギーで,5種類ある免疫グロブリンのうちIgE抗体と呼ばれる抗体が,その原因の一つとみられている(一般にアレルギーという場合,このIgE抗体を原因とするI型アレルギーを指す)。 人によっては体質的にこのIgE抗体がつくられやすい人がおり,その結果,次々とアレルギー症状を起こすことになる。アレルギー治療でもっとも重要かつ難しい点は,このアレルギー・マーチを断ち切ることにある。 気管支喘息の子どもの場合,最初に食物アレルギーによる湿疹が発症し,次に吸入性の抗原による鼻アレルギーから気管支喘息に進行することが多い。最初の食物アレルギーの発症を抑制することが,アレルギー・マーチのきっかけをなくし,気管支喘息を予防するうえで非常に重要である。→抗原抗体反応/アレルギー性疾患 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
家庭医学館 「アレルギーマーチ」の解説 あれるぎーまーち【アレルギー・マーチ】 あるアレルギーの症状がおこると、つぎつぎと別のアレルギー症状が現われる状態をいいます。 乳児期に食物アレルギーがあったと思ったら、幼児期にぜんそくが出てきて、長じてスギ花粉症になる、といった具合です。 もともとアレルギー性の病気は、からだのもっているアレルギー反応の現われです。ぜんそくのある子どもに、アレルギー性結膜炎(けつまくえん)やアレルギー性鼻炎(びえん)、アトピー性皮膚炎が重なっておこることもよくあります。 順番におこると決まっているわけでもなく、マーチと名づける医学的な根拠もありません。1つの表現と受けとめればよいと思います。 出典 小学館家庭医学館について 情報