ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウィンザー家」の意味・わかりやすい解説
ウィンザー家
ウィンザーけ
house of Windsor
旧称はサックス=コーバーグ=ゴーサ家(ドイツ名ザクセン=コーブルク=ゴータ Sachsen-Coburg-Gotha,または Sachsen-Coburg und Gotha)で,ハノーバー朝の最後の君主となったビクトリア女王(在位 1837~1901)の夫アルバートのドイツの家名にちなむ。ビクトリア崩御に伴い王位を継いだ長男のエドワード7世(在位 1901~10)がハノーバー家から改称したが,第1次世界大戦による反ドイツ感情の高まりをうけて,ジョージ5世が 1917年7月17日付勅令により,ビクトリア女王の男系子孫でかつイギリス国民である者は全員王宮のウィンザー城にちなみ,以後ウィンザー姓を名のると宣言した。なお,エリザベス2世の子の姓は,通常であれば父親であるエディンバラ公フィリップの姓マウントバッテン Mountbatten(ドイツ名バッテンベルク Battenbergの英語表記)になるが,エリザベス2世は 1952年の即位後まもなく,自身の子および子孫をウィンザー姓とする旨を枢密院において宣言した。この決定は 1960年2月8日に改められ,王子・王女の身分および殿下の敬称をもたない子孫の姓はマウントバッテン=ウィンザーとすることになった。(→イギリス史)
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