ウェークフィールドの牧師(読み)ウェークフィールドのぼくし(英語表記)The Vicar of Wakefield

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウェークフィールドの牧師
ウェークフィールドのぼくし
The Vicar of Wakefield

イギリスの作家 O.ゴールドスミスの小説。 1766年刊。人がよくて世間知らずの田舎牧師プリムローズがいろいろな不幸に出会うが最後には神の導きと摂理によって幸福になるという物語。この時代に顕著なセンチメンタリズムがこの小説にも感じられるが,一方では安易な感傷への軽い皮肉や風刺もあり,独特のユーモアにあふれていてただの家庭小説ではない。ゲーテの愛読書であったことは有名。

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デジタル大辞泉の解説

ウェークフィールドのぼくし【ウェークフィールドの牧師】

《原題The Vicar of Wakefieldゴールドスミスの小説。1766年刊。主人公のプリムローズ牧師一家の経験する困難とそこからの回復を、ユーモアを交えて描く。

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世界大百科事典 第2版の解説

ウェークフィールドのぼくし【ウェークフィールドの牧師 The Vicar of Wakefield】

イギリスの作家O.ゴールドスミスの小説。1766年刊。語り手である中心人物の牧師プリムローズは人のよい人物で,多少風刺的に扱われている面もあるが,物語は《ヨブ記》のようにふりかかるさまざまな災難を克服して牧師一家が幸福な暮しを得ることで終わる。筋はとくに終りの部分は不自然だが,家庭的で牧歌的な雰囲気,全体の語り口に見られるおだやかなユーモアのため,出版後非常に多くの版を重ねた。また18世紀のヨーロッパ大陸にも影響を与え,若いゲーテなどが愛読した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウェークフィールドの牧師
うぇーくふぃーるどのぼくし
The Vicar of Wakefield

イギリスの作家、O・ゴールドスミスの中編小説。1766年刊。田舎(いなか)牧師プリムローズの家族を中心に、生起するできごとを多少のアイロニーを含めて牧歌的な雰囲気のなかで描いている。人のよい、だまされやすい一家に災いが次々と降りかかり、最後には一時に不幸がどっと押し寄せるが、無事収まって平和な暮らしに復するという物語。その楽しい牧歌的な雰囲気は、とくにゲーテの好んだところで、彼は若いときにこの作品から強い影響を受けた。[榎本 太]
『神吉三郎訳『ウェークフィールドの牧師』(岩波文庫)』

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