ウレタン(英語表記)urethane

翻訳|urethane

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウレタン
urethane

広義には,カルバミン酸エステルおよびその置換体の総称 (カルバメート) であるが,狭義には,カルバミン酸エチルエステル H2NCOOC2H5 をさす。柱状晶,融点 49~50℃,催眠作用をもつ。延髄以下が抑制されないので,動物実験の麻酔に使われる。

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百科事典マイペディアの解説

ウレタン

カルバミン酸のエステルをいうが,普通はエチルエステルH2NCOOC2H5(無色の結晶,融点48.2℃,沸点184℃)をさす。水やアルコールによく溶け,溶液は多くの有機物質のよい溶媒になり,殺虫剤や燻蒸剤の溶媒に使われる。催眠麻酔作用があり,動物用麻酔剤に使われることがある。有機合成の原材料として重要。ウレタン結合−NHCOO−を母体とする高分子化合物は弾性にすぐれフォームラバーとされる。→ポリウレタン

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世界大百科事典 第2版の解説

ウレタン【urethane】

広義にはカルバミン酸エステルH2NCOORおよびそのN‐置換体R′NHCOORの総称であり,カルバメートcarbamateともいう。遊離のカルバミン酸は不安定で存在しないが,エステルになると安定である。ふつうクロロギ(蟻)酸エステルとアンモニアまたは第一アミンとの反応で生成する。また,イソシアン酸エステルとアルコールやフェノールとの反応でも合成できる。一般に結晶性がよく,鎮静・催眠作用をもつものが多い。

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大辞林 第三版の解説

ウレタン【urethane】

カルバミン酸のエステル(H2NCOOR)およびその誘導体の総称。狭義には、カルバミン酸エチル H2NCOOC2H5 をさす。白色粉末で催眠薬として用いられる。
ポリウレタンのこと。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウレタン
うれたん
urethane

カルバミン酸エステルH2NCOORおよびそのN-置換体の総称の場合と、狭義にはカルバミン酸エチルをいう場合とがある。遊離のカルバミン酸H2NCOOHは実在しないが、そのエステルは安定な化合物として存在する。アルコールあるいはフェノールにクロロシアン、塩化カルバモイルあるいは尿素を反応させて得られる。白色の結晶体で、アルカリの作用でアルコール、二酸化炭素およびアンモニアに分解する。
 カルバミン酸エチルはエチルウレタンともいう。白色の柱状結晶。エタノール(エチルアルコール)と尿素とを加熱するか、炭酸ジエチルあるいはクロロ炭酸エチルにアンモニアを作用させてつくる。水、アルコール、クロロホルムに易溶、エーテルに可溶。催眠作用があるが、習慣性が強いため、現在では催眠薬としては用いられていない。細胞分裂を抑制する作用があり、抗腫瘍剤(こうしゅようざい)として使用される。また殺虫剤、動物用麻酔剤としても用いられる。[山本 学]

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