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ウワバミソウ Elatostemma involucratum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウワバミソウ
Elatostemma involucratum

イラクサ科の多年草で,ミズナとも呼ばれる。山中の湿った斜面などに群生する。は斜上し,長さ 30~40cmで赤みがかった多汁質である。葉は互生し柄がなく長さ4~11cm,左右不対称の卵形で,先が細く尾状になり,縁にはあらい鋸歯がある。雌雄異株,花は6月頃葉腋につく。若い茎は汁の実,あえ物,煮物,漬物にして美味である。特に東北地方山菜として広く利用される。

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百科事典マイペディアの解説

ウワバミソウ

イラクサ科の多年草。北海道〜九州,中国の山地の湿地の日陰に群生する。高さ30〜40cm,葉は互生,ゆがんだ卵形で先は尾状にとがる。全草に毛がなくみずみずしい。雌雄異株
→関連項目ミズナ

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世界大百科事典 第2版の解説

ウワバミソウ【Elatostema umbellatum Blume var.majus Maxim.】

渓流沿いの湿った場所に群生するイラクサ科のやわらかい多年草(イラスト)。和名はヘビのいそうな場所を好んで生えるという意味であり,別名ミズナは茎がやわらかで水分が多いことにちなむ。茎は斜上し30~40cm。葉は無柄でやや左右不相称。基部下側が大きい。互生で左右2列に並ぶ。雌雄異株で,雄花は有柄の散形花序に,雌花は無柄の頭状花序につく。雄花には4枚の花被片と4本のおしべがあり,雌花の花被片は3枚である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウワバミソウ
うわばみそう / 蟒蛇草
[学]Elatostema involucratum Franch. et Sav. (=E. umbellatum Blume var. majus Maxim.)

イラクサ科の多年草。根茎が盛んに分枝して繁殖するために茎は群生する。茎は高さ20~50センチメートルだが、栽培されるものではときにそれ以上に達する。多汁質で紫褐色を帯び、無毛。葉は茎の上部に2列に互生し、柄(え)はなく、ゆがんだ長楕円(ちょうだえん)形または長卵形で、長さ3~15センチメートル。先は鋭くとがり、基部は片側だけがやや耳状となる。縁(へり)には多数の鋸歯(きょし)があり、上面にはまばらに毛があって光沢がある。花序は葉腋(ようえき)から出て雌雄の別があるが、雄花序が先に出て、それが終わったあとでより基部側の葉腋にある雌花序が開くため、同じ茎では雌雄の花序は同時には見られない。雄花序には長い柄があって密な集散状、雌花序は無柄で頭状。夏から秋にかけて、茎の節(ふし)のすぐ上の部分が紫褐色になって肥大し、むかご状の器官となって、ついには節からばらばらになって地面に落ち、これらが発芽して新苗となる特徴をもつ。日本全土の山地の谷筋の湿った場所に生育するが西日本では少ない。国外では中国中部に分布し、中国名は樓梯草という。ミズまたはミズナの名で若い茎を食用とし、そのために栽培されることもある。一部の地域では秋に生じる茎の節部のむかご状の器官を佃煮(つくだに)などにして食用にすることもある。中国では薬用に使われる。ヒメウワバミソウ(姫蟒蛇草)E. japonicum Wedd. (=E. umbellatum Blume)は本種と基本的特徴が一致し、同一種内の変種関係に扱われることもあるが、全体に小形で葉の鋸歯が少なく、花序当りの花数も少なく果実の色が異なるので区別される。関東地方から九州のおもに太平洋側の地域にウワバミソウと入れ替わるように生育し、国外では朝鮮半島南部に分布する。ウワバミソウ属は300種以上を含むイラクサ科最大の属でとくに熱帯アジアに多くの種が分化しており、日本にも10種が自生しているが、なかには産地が極限されていて絶滅が危惧(きぐ)されるもの(奄美(あまみ)大島固有のアマミサンショウソウや与那国(よなぐに)島固有のヨナクニトキホコリなど)や、すでに日本からは絶滅したと考えられる種(ホソバノキミズ)もある。[米倉浩司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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