エンジニアリングエコノミー(英語表記)engineering economy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

エンジニアリングエコノミー
engineering economy

企業における各種の工業的,技術的問題の意思決定のために,経済的判断基準を与える方法。対象は,(1) 新規設備投資案,(2) 現有設備の更新,(3) 加工部品の社内外製作の決定,(4) 加工方法,設備改善,(5) 受注するかどうかの選択,(6) 新製品プロジェクトの評価などに及ぶが,特に設備投資の経済計算に多く利用される。スタンフォード大学教授 E.L.グラントらにより体系化された。単独投資の競争設備との比較評価方式としてはマピー法が有名であり,最近は複合投資計画の経済計算にも取り入れられ,盛んに利用されている。

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世界大百科事典 第2版 の解説

エンジニアリングエコノミー【engineering economy】

EEと略称し,経済性工学と訳される。EEとは,技術分野の計画段階で生じる意思決定問題に関して経済的に有利な方策を探し,比較し,選択するための理論と技術を総合したものである。技術分野の決定問題は複数代替案の比較が中心であるため,その本質は比較計算である。この点で伝統的な会計学(特に財務会計)とはその役割が非常に違う。また,投資予算の適正配分など資金配分の問題は,計画に関する意思決定問題ではあるが代替案の比較とは違う手法が中心になるので,今日のEEでは通常扱わない。

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