オーロラ鉱(読み)オーロラこう(その他表記)aurorite

最新 地学事典 「オーロラ鉱」の解説

オーロラこう
オーロラ鉱

aurorite

化学組成鉱物三方晶系,空間群,格子定数a0.7514nm,c2.0734,単位格子中6分子含む。きわめて微細な板状~葉片状結晶の不規則集合。黒色,不透明,亜金属光沢劈開不明。硬度2〜3,比重~3.9。反射光ではクリーム白~灰色の強い多色性,異方性あり。カルコファン鉱族の一種。米国ネバダ州Aurora鉱山石英脈中に,銀に富む轟とどろき石・クリプトメレン・軟マンガン鉱などの二酸化マンガン鉱物に伴う。ここのものはやや銀に富む。日本では静岡県下田市河津鉱山の酸化帯から軟マンガン鉱に伴って産し,少量の亜鉛を含む。名称は原産地に由来。

執筆者:

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オーロラ鉱」の意味・わかりやすい解説

オーロラ鉱
おーろらこう
aurorite

二酸化マンガンの鉱物。1967年アメリカのネバダ州オーロラAurora鉱山から発見された。原記載では分析値として最高7.5重量%に及ぶAg2O(酸化銀の成分)の存在が指摘されたが、その後静岡県下田市河津(かわづ)鉱山(閉山)から銀(Ag)を含まないものが発見され、またカルコファン鉱が同構造の亜鉛(Zn)置換体であることがわかり、銀は必須(ひっす)成分でないことが証明された。現在ではAgを含まない式も用いられる。

 熱水性鉱脈型マンガン鉱床に産する含マンガン(Mn)方解石中の割れ目を満たして産し、また石英脈中に微細な六角板状結晶からなる集合として産する。共存鉱物は原産地では、クリプトメレン鉱、軟マンガン鉱(パイロリュース鉱)、轟石(とどろきいし)、角銀鉱、自然銀、石英、方解石など銀鉱物を伴うが、日本のものはほとんど石英だけである。同定は六角板状の輪郭による。黒色で他の二酸化マンガンの鉱物と比較すると光沢が強い。底面に平行な劈開(へきかい)がある。カルコファン鉱とは肉眼では区別できない。命名は原産地にちなむ。

加藤 昭 2016年1月19日]


オーロラ鉱(データノート)
おーろらこうでーたのーと

オーロラ鉱
 英名    aurorite
 化学式   Mn2+Mn4+3O7・3H2O
 少量成分  Al,Fe,Cu,Zn,Pb,Mg,Ca,Ba,Na,K,Ag
 結晶系   三方
 硬度    3以下
 比重    3.81
 色     黒
 光沢    金属~亜金属
 条痕    帯褐黒
 劈開    底面に完全
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

[名](スル)1 人から受けた礼・贈り物に対して行為や品物で報いること。また、その行為や品物。「地酒を贈って返礼する」2 仕返しをすること。また、その仕返し。意趣返し。返報。[補説]書名別項。→返礼[...

返礼の用語解説を読む