カルコファン鉱(読み)カルコファンこう(その他表記)chalcophanite

最新 地学事典 「カルコファン鉱」の解説

カルコファンこう
カルコファン鉱

chalcophanite

化学組成鉱物。含水フランクリン石とも。三方晶系空間群,格子定数a0.7541nm,c2.0824,単位格子中6分子含む。黒色金属〜亜金属光沢条痕暗褐〜赤褐色硬度2.5,比重3.9〜4.1。劈開{0001}完全。一軸性負,屈折率ε〜2.72,ω≫2.72,内部反射深赤色。Mnを含む鉱床二次鉱物として産出。燃焼して色が変化することからギリシア語の「銅」と「現われる」に由来

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カルコファン鉱」の意味・わかりやすい解説

カルコファン鉱
かるこふぁんこう
chalcophanite

二酸化マンガンの鉱物の一つ。主成分として亜鉛を含む。カルコファン鉱系鉱物の一員。三方型と三斜型の両方があるといわれ、日本のものは後者に属する。自形は六角板状のものとやや平らな立方体に近い菱面体(りょうめんたい)をなすものとがある。普通に産するものは粉末状黒色物質の集合。集落状、鍾乳(しょうにゅう)状をなすこともある。マンガン鉱物を多産する広域変成あるいは熱水鉱脈型亜鉛・鉛鉱床の酸化帯に産する。日本では宮城県玉造(たまつくり)郡岩出山(いわでやま)町(現、大崎(おおさき)市岩出山)池月鉱山(閉山)の熱水性鉱脈型亜鉛・鉛鉱床の酸化帯から報告されている。

 共存鉱物はクリプトメレン鉱、水マンガン鉱、ヘテロ鉱hetaerolite(化学式ZnMn3+2O4)、ウッドルッフ鉱woodruffite((Zn,Mn2+)Mn4+3O7・1~2H2O)、轟石(とどろきいし)、バーネス鉱、石英、カオリナイトなど。自形が観察できれば六角板状の輪郭、底面に平行な劈開(へきかい)。わずかにチョコレート色を帯びた条痕(じょうこん)は一つの特徴ではあるが、他の二酸化マンガンの鉱物、たとえば轟石などにもみられるので決め手とはならない。命名は空気中で加熱した際に出現する色が、銅鉱物のさびの色に似ることによる。

[加藤 昭 2016年2月17日]


カルコファン鉱(データノート)
かるこふぁんこうでーたのーと

カルコファン鉱
 英名    chalcophanite
 化学式   (Zn,Mn2+)Mn4+3O7・3H2O
 少量成分  Fe
 結晶系   三方あるいは三斜(擬三方)
 硬度    2.5
 比重    3.83
 色     鉄黒。わずかに紫色味をもつこともある
 光沢    金属~亜金属
 条痕    チョコレート褐
 劈開    一方向に完全
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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