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カウティリヤ Kauṭilya

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カウティリヤ
Kauṭilya

前4世紀末~3世紀初めのインド,マウリヤ朝創始者チャンドラグプタ宰相。別名 Cāṇakyaまたは Viṣṇugupta。チャンドラグプタがパンジャブでアレクサンドロス大王の残した軍を破りマガダのナンダ朝を倒したときの参謀として,またマウリヤ朝の創建と統治にあたっての宰相として活躍。『アルタシャーストラ (カウティリヤ実利論) 』の著者とされているが,同書の成立は3世紀頃である。ただ同書には彼の言説が多量に含まれている。

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百科事典マイペディアの解説

カウティリヤ

別名チャーナキヤ。前3世紀初めころのインドの政治思想家。マウリヤ朝チャンドラグプタの宰相を務め,その建国を助ける。目的のためには手段を選ばぬマキアベリ的な政治論《アルタシャーストラ(実利論)》を著す。

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世界大百科事典 第2版の解説

カウティリヤ【Kauṭilya】

前4世紀後半~前3世紀初めのインドの政治家,政治理論家。生没年不詳。チャーナキヤCāṇakya,ビシュヌグプタViṣṇuguptaとも呼ばれる。バラモン身分の出身。伝説によると,ナンダ朝の王から受けた屈辱に報復するため,青年チャンドラグプタを助けてこの王朝を倒したという。新王朝(マウリヤ朝)成立後には,宰相として王チャンドラグプタを補佐し,インド最初の統一帝国の建設に尽力した。政治家としてのカウティリヤは,権謀術数を巧みに用いたことで知られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カウティリヤ
かうてぃりや
Kauilya

生没年不詳。古代インドの政治家。インドを初めて統一したマウリヤ王朝の創始者チャンドラグプタ(在位前316~前293ころ)の宰相として、帝国支配のために敏腕を振るったとされる。彼の思想は『カウティリヤ実利論』Kauilya-Artha straのなかに伝えられている。この書の内容は、政治、外交、軍事に関するものであるが、紀元後3世紀ごろにバラモン学者によって編集されたもので、そのすべてが彼の思想を示すものではない。その政治思想の中心は、武断政治による専制国家の建設であって、そのための手段として強力な軍隊組織、探偵、密告を動員する官僚支配、いっさいを政治に奉仕させる功利主義を強調した。[山折哲雄]

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世界大百科事典内のカウティリヤの言及

【アルタシャーストラ】より

…古代のインド人は人生の3目的とされるアルタ(実利),カーマ(愛欲),ダルマ(聖法)のそれぞれについて多数の論書を著したが,これはその一つ。《アルタシャーストラ》諸文献のうち,カウティリヤ作と伝えられるものが特に名高い。この論書は実利こそ最も重要であるという立場から,王にとっての実利,すなわち領土の獲得と維持のための方策を論じたものである。…

※「カウティリヤ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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