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カスガマイシン Kasugamycin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カスガマイシン
Kasugamycin

放線菌の一種 Streptomyces kasugensisの生産する農業用抗生物質。カスミンともいう。分子式 C14H25N3O9 。塩酸塩は白色結晶,202~204℃で分解,水に可溶。いもち病の防除剤として日本で研究開発された。人畜毒性は弱い。

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百科事典マイペディアの解説

カスガマイシン

農業用殺菌剤の一種。放線菌の生産物から分離した抗生物質。イネの最大病害のいもち病に特効がある。投与した薬剤がイネの内部に浸透し,菌のタンパク質合成を阻害するため,いもち病菌の生育を阻止し,殺菌作用を示す。

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世界大百科事典 第2版の解説

カスガマイシン【kasugamycin】

(化学式)1965年に奈良の春日大社の境内の土壌から分離された放線菌Streptomyces kasugaensisが生産する農業用抗生物質で,イネの重要病害の一つであるいもち病の防除に用いられる。薬剤はイネ体内に浸透移行して,いもち病菌Piricularia oryzaeの生育を阻止する。キャプタンという殺菌剤と混合するとトマトの葉かび病に有効で,また動物医薬としても用いられる。本剤は,タンパク合成を阻害することで,植物病原菌に殺菌作用を示す。

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大辞林 第三版の解説

カスガマイシン【kasugamycin】

ある種の放線菌が生産する農業用抗生物質。イネのいもち病に効力を示す。1965年(昭和40)梅沢浜夫らによって奈良の春日大社の土壌中から発見された。

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世界大百科事典内のカスガマイシンの言及

【抗生物質】より

…しかし,この残留性と慢性毒性が問題となり,また環境汚染などの問題も加わって利用できなくなり,新薬の開発が求められた。これが契機となって,ブラストサイジンS(住木諭介ら,1958),カスガマイシン(梅沢浜夫ら,1965)が開発された。そのほかイネの白葉枯病に対するセロサイジン(住木諭介ら,1958),イネの紋枯病に対するバリダマイシン(武田薬品工業,1971),モモの黒斑病とリンゴの斑点葉枯病などに対するポリオキシン(鈴木三郎ら,1958),うどんこ病に有効なミルディオマイシン(武田薬品工業,1983)などがある。…

※「カスガマイシン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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