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ガードン Gurdon, Sir John Bertrand

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ガードン
Gurdon, Sir John Bertrand

[生]1933.10.2. ディッペンホール
イギリスの発生生物学者。オックスフォード大学で古典文学を学ぼうとしたのち生物学に転向,1956年に卒業,1960年に博士号を取得した。カリフォルニア工科大学で博士研究員を務めたのち,1962年にオックスフォード大学に戻った。1989年からはケンブリッジ大学ウェルカムトラスト癌研究所の創設者の一人として活躍。2001年まで同所長を務めるなどの功績により,2004年に同研究所はガードン研究所となった。精子と卵子が受精後,分裂を繰り返して分化した細胞は,元のようなどんな細胞にでもなれる多能性を永久に失うと考えられていた時代の 1952年に,紫外線で核を殺したカエルの卵にオタマジャクシの腸上皮細胞の核を移植,発生を進めてオタマジャクシからカエルまで育てることに成功,分化した細胞の核に多能性を復活させる初期化が可能であることを示した。核移植という方法で成功した細胞の初期化は,その後クローニング(→クローン)の進化に貢献し,またその 50年後に四つの遺伝子を導入した山中伸弥人工多能性幹細胞(iPS細胞)研究によって再生医療,患者細胞の培養による治療,薬剤開発などへ応用する広い道が開けた。2012年,成熟・特殊化した成体の細胞を多能性をもつ細胞に変える,いわゆるリプログラミング(初期化)が可能なことを示した功績により,山中とともにノーベル生理学・医学賞を受賞した。1995年にナイトに叙された。1985年ロイヤル・メダル,2003年コプリー・メダル,2009年ラスカー賞を受けた。

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デジタル大辞泉の解説

ガードン(John Bertrand Gurdon)

[1933~ ]英国の生物学者。1962年、オタマジャクシの細胞のを、事前に核を除いた未受精卵に移植することでカエルのクローンを作製、世界初の体細胞クローン作製を成功させた。ウルフ賞ラスカー賞などを受賞。2012年、山中伸弥とともにノーベル生理学医学賞を受賞。

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世界大百科事典 第2版の解説

ガードン【John Bertrand Gurdon】

1933‐ 
イギリスの発生生物学者。イートン校,オックスフォード大学クライストチャーチ・カレッジを卒業。同大講師を経て英国医学研究振興会分子生物学研究所所員。アフリカツメガエルやヒョウガエルを用い,未受精卵に紫外線照射をして核を不活性化し,そこへ分化が進んだ小腸上皮細胞の核を挿入する(核移植法)と正常なオタマジャクシが発生することを見いだした。また,核移植をして発生させたカエル初期胚の核を紫外線処理した未受精卵に挿入(継代核移植法)してもオタマジャクシが得られた。

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