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キウィタス civitas

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世界大百科事典 第2版の解説

キウィタス【civitas】

(1)ローマ時代には〈国家(とりわけローマ国家)〉〈都市〉〈ローマ市民権〉などを意味する語として用いられた。(2)民族大移動時代には,都市とその周辺の従属農村とから成る西ローマ帝国の〈地方行政区〉を呼ぶ語となった。(3)中世初期,カロリング朝時代のラテン語史料では,都市的集落を表現するために,キウィタス,ウルブスurbsオッピドゥムoppidum,カステルムcastellum,カストルムcastrum,ウィクスvicusなどの種々の表現が用いられているが,この中でキウィタス(またはウルブス)の名称は,ローマ時代以来の,しかもメロビング朝時代以来またはその以前から司教座所在地となったような〈都市〉についてのみ用いられたようである。

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All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

世界大百科事典内のキウィタスの言及

【ゲルマニア】より

…これによりライン川右岸の安全は確保され,〈上ゲルマニアGermania Superior〉と〈下ゲルマニアGermania Inferior〉とからなる属州が成立した(89)。ローマ化の基盤は,ガリア住民の城塞的集落(オッピドゥム)からローマの影響下に発展した都市(キウィタス)であった。以後,セウェルス朝(193‐235)まで続いたガリアの平和の時代では,属州経済はライン軍団の膨大な物質調達に依存したが,通商路の安全により,交易は活発化し,当地の大土地経営者と外部からの投資が盛んとなった。…

【ゲルマン人】より

…氏族(ジッペ)の遺制とその観念は,たとえ擬制的なものであるにせよ,農村の生活,戦闘のやり方,私法上の諸慣習にかなり濃厚にみうけられるが,しかしそれらを越えた政治的なまとまりがあり,その公的な制度と秩序は厳然と保持されていた。そうした政治的まとまりは,全ゲルマニアをうって一丸とした領域国家ではなしに,ローマの著述家によりキウィタスと呼ばれた小国家の分立であり,しかもそれは地縁的なまとまりというよりも,本質的には人的な結合体という性格の強いものであった。 キウィタスの数は,タキトゥスの記述にみえるものだけでも50を超え,そのあるものは数個合して祭祀共同体をつくっていたが,政治上の単位はあくまでもキウィタスであった。…

【フランク王国】より

…いきおい以下の叙述も,新旧両説の対比という色彩を帯びざるをえないが,両説の相違は基本的には,ゲルマン社会における階層分化の進展をめぐる問題にあるとみることができよう。
[王権の性格]
 1~2世紀のローマの史家タキトゥスは古ゲルマン人の社会状態について《ゲルマニア》で詳述しているが,これによれば,その時代のゲルマン人はキウィタスと呼ばれる多数の小政治単位に分かれていた。タキトゥスは世襲的王(レクス)を頂くキウィタスと,全人民の構成する民会で選ばれる首長(プリンケプス)に統治されるものと,二つの政治形態を区別しているが,世襲王制は首長制に比べ,王の有する権力の強さによって特徴づけられるのではなく,王の家門が神に由来するという,王権の宗教的性格によって特徴づけられ,最近の研究はこれを神聖王権という概念で把握する。…

【民族大移動】より

…それは,両者とも移動の過程で雑多な異民族と合体し,かつ変質していると思われるからである。 ゲルマン人についてみると,ゲルマニアの各地では,すでに2世紀の末ころから独自の移動が始まっており,古い政治的まとまりであるキウィタスが漸次に崩壊して,それに代わるより大きないくつかのシュタムStamm,すなわち部族集団が現れ,これが単位となって遠く東方へ,また南方へと移動が活発化していた。東西両ゴート族がたまたまフン族に接触することとなったのは,彼らがバルト海沿岸から2世紀末に移動を始め,定住と移動を繰り返しつつ南東方に進み,ようやく4世紀にいたってドニエプル,ドナウ両川に挟まれた黒海北岸一帯で,東ゴート,西ゴートに分かれて定住していたからである。…

※「キウィタス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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