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キシロース キシロース xylose

翻訳|xylose

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

キシロース
キシロース
xylose

化学式 C5H10O5アルドペントースの一つ。D,L,および DL体があり,それぞれ,融点が 144~145℃,144℃,および 129~131℃の結晶。D体は多糖類キシランの構成成分糖で,その加水分解によって得られる。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

キシロース(xylose)

ペントースの一種。木材・わら・竹などに含まれ、甘味がある。化学式C5H10O5 木糖(もくとう)。

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監修:松村明
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栄養・生化学辞典の解説

キシロース

 木糖ともいう.アルドペントースの一種.木材,わら,トウモロコシの芯などに多糖であるキシランとして存在.味はショ糖の約1/2.

出典|朝倉書店
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大辞林 第三版の解説

キシロース【xylose】

わら・竹・木材などに含まれる多糖類キシランの構成成分。化学式 C5H10O5 還元糖で、甘みがあるが、ヒトの栄養にならない。糖尿病患者用の甘味料として利用する。木糖。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

キシロース
きしろーす
xylose

炭素数5の単糖の一種。単糖はヒドロキシ基(-OH)を2個以上と、アルデヒド基(-CHO)あるいはケトン基(-CO-)のいずれかをもつ化合物である(アルデヒド基とケトン基をまとめてカルボニル基とよぶ)。アルデヒド基をもつ糖をアルドース、ケトン基をもつ糖をケトースと総称する。また、糖類は炭素の数によっても分類され、炭素5個のものをペントース(五炭糖)、6個のものをヘキソース(六炭糖)と総称する。キシロースはアルドペントース(アルデヒド基をもつ五炭糖)の一種である。組成式はC5H10O5、分子量は150.13。
 糖質の性質は(したがって名称も)ヒドロキシ基の相対的な向きによって決まる。アルドペントースには不斉炭素(炭素の4本の結合手のすべてに異なる原子団あるいは原子がついている炭素。不整炭素ともいう)が三つある。すなわち、アルデヒド基の炭素を1番、隣を2番、…と番号をつけると、2、3、4番の炭素が不斉炭素である。このうち、2、4番の炭素についたヒドロキシ基が同じ向きで、3番のヒドロキシ基が反対向きであるのがキシロースである。このような構造の化合物は、2、4番ともに右向きのものと、左向きのものの2種類がある。糖質はカルボニル基を上方に書いたとき、下から2番目の炭素のヒドロキシ基が右方についたものをD型、左方についたものをL型と区別する(参照)。一般に天然に存する糖の多くはD型である。天然のキシロースもD型である。
 D-キシロース1グラムは0.8ミリリットルの水に溶ける。ピリジン、熱アルコールに可溶。強い甘味を有す。木糖ともよばれ、植物界にはキシラン(キシロースが多数脱水結合した多糖類)として木材(とくにカエデ、桜など)、藁(わら)、タケ、トウモロコシの外皮などに広く存在する。また、グリコプロテイン(糖タンパク質ともいい、タンパク質に糖鎖が結合した構造をしている。粘質物などの成分)や、配糖体の構成成分として広く分布するほか、遊離型がタケノコに存在する。動物ではプロテオグリカン(プロテオはタンパク質を、グリカンは多糖を意味する。タンパク質と糖鎖が結合したものであるが、糖タンパク質とは構造が異なる。動物界に存在)の構成成分として、コンドロイチン硫酸類、ヘパリンなどの糖鎖の還元末端にあり、タンパク質中のセリン(またはスレオニン)と結合している。ある種の細菌は炭素源として利用できるが、多くの動物は利用できない。ヒトでは小腸上部で促進拡散によって吸収され尿中に排泄(はいせつ)されるので、キシロース経口投与後の尿中キシロース量を測定し、消化管機能検査に利用する。膵(すい)機能障害による消化吸収不良患者ではキシロースの吸収は低下しないが、空腸の吸収能障害による吸収不良患者ではキシロースの吸収低下が認められる。なお、吸収されたキシロースの50~60%は代謝されるというが、吸収試験としては十分信頼できるといわれている。糖尿病患者の甘味料に利用。メイラード反応(タンパク質やアミノ酸と糖類が反応して褐色になる反応)による着色性はD-グルコースなどに比べて高いので、かまぼこなどの発色やフレーバー(香料)の強化・矯臭などの目的で加工食品に利用される。また非う蝕(しょく)性甘味料であるキシリトールの原料として使われる。
 融点は144~145℃(『有機化合物辞典』)あるいは153~154℃、比旋光度[α]+96°→+18.6°(16時間、c=10。cは旋光度を測定したときの濃度で、10g/100mlで測定したことを示す)(『メルクインデックス 13版』The Merck Index, 13th Edition)。生体内の代謝は、キシロース→キシルロース→キシルロース5-リン酸を経由してペントースリン酸回路に入る。多糖類への取込みは、UDP(ウリジン5'-二リン酸)-グルコース→UDP-グルクロン酸→(デカルボキシラーゼにより)UDP-キシロース→(キシロシルトランスフェラーゼにより多糖類への取込み)の経路で行われる。
 L-キシロースは天然には存在しない。融点は146~150℃、比旋光度[α]-75°→-19°(水)、製法は2,4-O-ベンジリデン-D-グルシトールを過ヨウ素酸酸化し、次いで酸化水分解して得る(『有機化合物辞典』)。[徳久幸子]
『有機合成化学協会編『有機化合物辞典』(1985・講談社) ▽細谷憲政監修、武藤泰敏編著『消化・吸収――基礎と臨床』改訂新版(2002・第一出版)』

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