出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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特定の祖先から,父または母を通じて集団への帰属が自動的に決定される単系出自原理によって構成された親族集団で,族外婚規制をともない,成員は平等であり,シンボルなどの象徴物のもとに統一される社会集団。集団全体の系譜関係が明確でない点でリニッジと区別される。文化人類学の用語であり,和訳語として氏族(しぞく)が用いられてきたが,最近では,原理・構造の異なる日本古代の氏族(うじぞく)との用語上の混乱を避けるため,クランclanと表記されることが多い。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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…〈氏族〉という日本語の多くは英語にいう〈クランclan〉に相当する用語として用いられているが,以下に述べるように英語圏にあっても類義語が数多くあり,clanだけが特徴的な社会組織を示す用語として用いられてきたわけではない。clanとは元来ゲール語のclannに由来する言葉であり,原意としてはスコットランド高地の人々がいうところの,〈世帯を単位とした非外婚的な双系出自集団〉を意味するものであった。…
…他のハイエナではこのようなことがない。平原にクランclanと呼ぶ血縁集団で一定のなわばりを形成してくらし,地域によってはクランはよく発達しており,80頭が30km2を占有していた例も知られるが,ふつうは単独か2~10頭の群れに分かれて生活している。ふつう雌のほうが雄よりわずかに体が大きく,クランの中でも雌が優位で,リーダーも雌である。…
…雄は成長すると自分の生まれた単雄集団を出て,他の単雄集団から子どもの雌を連れ出して育てたり,おとなの雌を奪ったりして自分の単雄集団をつくる。 近年,バンドがいくつかのクランclanと呼ばれる下部組織に分かれ,同一クランに属する雄どうしが比較的頻繁に行動をともにすることや,クランやバンドを超えて移籍するのが主として雌であり,他のオナガザル科の種に見られるような母系的社会構造が見られないことなどが報告されている。ヒヒ【古市 剛史】。…
…現在の都市の多くは,中世から近世にかけて出現した,商人のつくった町,交易港市,駅市,華僑の町,植民地行政府の発達したものである。例えばマレーシアの首都クアラ・ルンプルは100年前に華僑のスズ鉱労働者がつくった町であり,スルタンの王宮のあるクランは現在では小さな町にすぎない。都市にあっても,村落をそのまま移したセクターと,近代的な行政・金融・産業のセクターとが両極化しながら共存しており,そのうえ,民族別,経済階層別の居住区域の区分がみられる。…
※「クラン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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