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クロイツフェルト・ヤコブ病 クロイツフェルト・ヤコブびょうCreutzfeldt Jakob Disease; CJD

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クロイツフェルト・ヤコブ病
クロイツフェルト・ヤコブびょう
Creutzfeldt Jakob Disease; CJD

特殊な感染性蛋白質プリオンを病原体とする病気で,脳がスポンジ状になり,けいれん,麻痺,痴呆等の脳障害を引起し,多くは死にいたる。通常は中高年に多く発症するが,イギリスの場合若年層に発症が目立ったため,ウシ海綿状脳症 (狂牛病) にかかったウシからの感染の可能性が問題となった。 1996年,イギリス政府の委員会は狂牛病との関連性を認める発表を行なったが,これに対し世界保健機関 WHOの専門家会議は,狂牛病との明確な関連性を否定しながらも,狂牛病への何らかの接触が最も可能性のある仮説であると曖昧な結論を下した。同年 10月,ロンドン大学の J.コリンズ博士らは,クロイツフェルト・ヤコブ病の病原体プリオンと狂牛病のプリオンが同系列のものであるとの研究結果を発表した。

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知恵蔵の解説

クロイツフェルト・ヤコブ病

プリオンという特殊なたんぱく質によって起こる、進行性認知症。35〜60歳代に発症、男女差は見られない。症状としては、人格障害や痴呆が見られ、意識障害、幻覚、妄想などの精神症状や不随意運動、筋緊張亢進、運動麻痺歩行障害などの神経症状を示すこともある。急速に進行し、1年以内に死亡することもまれではない。

(今西二郎 京都府立医科大学大学院教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クロイツフェルト・ヤコブ病
くろいつふぇるとやこぶびょう
Creutzfeld-Jakob disease

脳が萎縮して海綿状になり、急速に認知症の症状が進行する中枢神経病。人口100万人に1人の発病率で厚生労働省特定疾患(難病)に指定されている。原因はヒツジの海綿状脳症であるスクレイピーと同様、感染性タンパク、プリオンと判明した。プリオンは本来、人間の脳に存在するが、異常な形のプリオンが入ると正常プリオンも異常化して発病すると考えられている。また、牛海綿状脳症BSE)からの感染が疑われる特異な症状のケースとして1995年(平成7)10月、10代の男女、1996年4月には10代から40代までの10人が、いずれもイギリスの医学誌『ランセット』に発表された。クロイツフェルト・ヤコブ病は死者の下垂体から集めたヒト成長ホルモン剤角膜移植、ヒトの硬膜移植などからも感染する。2008年2月現在、自然感染が約8割で、家族性、感染性が各1割ほど。感染症のうち硬膜移植を受けて発病した患者132人のほか、脳外科手術器具からの感染が疑われる患者が8人出ている。[田辺 功]

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