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クロロ酢酸 クロロさくさんchloroacetic acid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クロロ酢酸
クロロさくさん
chloroacetic acid

モノクロロ酢酸ともいう。化学式 ClCH2COOH 。ヨウ素,赤リンなどの存在下で酢酸に塩素を作用させるか,トリクロロエチレンを硫酸で処理することによって得られる潮解性の結晶。融点が 61.3℃,56.2℃,52.5℃の3種の結晶がある。水,エチルアルコールベンゼン可溶。沸点 189℃。この酸およびそのアルカリ塩またはアンモニウム塩の組合せは緩衝溶液として使われる。

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世界大百科事典 第2版の解説

クロロさくさん【クロロ酢酸 chloroacetic acid】

酢酸のメチル基を塩素で置換した化合物。塩素原子の個数に応じて,モノクロロ酢酸(一置換),ジクロロ酢酸(二置換),トリクロロ酢酸(三置換)の3種類の置換体が存在する。ふつうクロロ酢酸といえばモノクロロ酢酸をさす。酸の解離指数(pKa)は25℃においてそれぞれ2.866,1.257,0.635で,塩素の置換が多いほど酸として強くなる。塩素原子の電子吸引的な誘起効果が加重される結果と考えられる。ちなみに酢酸の酸解離指数は4.756である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クロロ酢酸
くろろさくさん
chloroacetic acid

脂肪族カルボン酸の一つで、酢酸の塩素置換体にあたる。潮解性の無色結晶。工業的にはトリクロロエチレンを90%硫酸中に通し加水分解することにより製造する。硫黄(いおう)などを触媒とし酢酸を塩素化することによっても合成できる。3種の結晶形があり、それぞれ融点が異なる。水に溶け、水溶液は酢酸より酸性が強い。塩素原子は置換されやすく、アンモニアとの反応によりグリシンを、シアン化アルカリとの反応によりシアン酢酸を生成する。セルロースとの反応によるカルボキシメチルセルロース(CMC)合成に用いられる。皮膚、粘膜を冒す。[谷利陸平]

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