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クロート クロート Kroto, Sir Harold W.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クロート
クロート
Kroto, Sir Harold W.

[生]1939.10.7. イギリス,ケンブリッジシャー,ウィズベック
イギリスの化学者。 1964年シェフィールド大学で博士号を取得。 67年サセックス大学の教授陣に加わり,85年教授。 91年イギリス学士院の研究教授。星間分子の研究から,1985年アメリカライス大学をたずね,R.E.スモーリー,R.F.カール両教授とともに新しい炭素分子を作り出す実験を開始,数日後,炭素原子が 60個集った安定した分子 C60 の生成に成功した。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クロート
くろーと
Harold W. Kroto
(1939― )

イギリスの化学者。ユダヤ系ドイツ人の父がナチスの迫害を避けるためにイギリスに渡り、ケンブリッジシャー州で生まれる。1961年シェフィールド大学を卒業、有機化学に興味をもっていたが分光学を知り、フリーラジカルの分光学的解析をテーマに1964年同大学で博士号を取得。2年間カナダ・国家研究会議で准教授を務めた後、1年間ニュー・ジャージーベル研究所ラマン分光による液相の反応について研究するとともに量子化学の研究も行った。1967年サセックス大学に移りマイクロ波分光法を用いた研究を行う。炭素に富む巨大恒星を研究中、その大気中にスペクトル線を発見し、それが炭素と窒素のみからなる長い鎖状分子の一種であることがわかった。同様の分子が宇宙空間の雲状のガスからも見つかり、このような新しい炭素化合物が恒星の大気を形成しているのではないかと考えて、長い鎖状炭素分子の形成について研究を始めた。1985年同大学教授に就任。
 この年に長い鎖状炭素分子を合成するため、クラスター化学のR・スモーリー、分光学者のR・カールとともに、炭素にレーザーを照射して蒸発させた後に凝縮させる実験を行った。その結果、炭素原子60個からなるクラスターができたが、非常に安定した分子であることからその構造が鎖状ではなく、サッカーボールのような球状であると推測し、これをフラーレンと名づけネイチャー誌に発表した。この発見により、スモーリー、カールとともに1996年のノーベル化学賞を受賞。フラーレンは、電子材料としての利用をはじめとして多様な分野での応用が期待されている。[馬場錬成]

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