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サヘラントロプス・チャデンシス さへらんとろぷすちゃでんしすSahelanthropus tchadensis

知恵蔵の解説

サヘラントロプス・チャデンシス

最初期の猿人の一種(華奢型猿人)。アフリカのチャド北部でフランスのポワティエ大学のM.ブルネが2001年に発見。年代は700万〜600万年前と推定され、現在のところ世界最古の人類祖先といえる。ほぼ完全な頭骨、下顎片、歯などがある。脳容積は320〜380立方センチとチンパンジー並みだが、脊髄が通る大後頭孔(頭骨の底にあり、頭骨と脊柱をつなぐ部分)が下を向いており、脊柱が頭骨を下から支えているので直立二足歩行をしていたことがわかる。犬歯は退化して、人類の特徴が見られる。他の猿人のように東アフリカや南アフリカではなく、中北部アフリカで発見されたので、人類の祖先が古くから広い地域で多様な進化をしていたことがわかった。ただし、サヘラントロプスはゴリラの祖先のメスではないか、との説もある。

(馬場悠男 国立科学博物館人類研究部長 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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