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サマーワ As-Samāwah

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

サマーワ
As-Samāwah

イラク南部,ムサンナ県の県都。バグダードの南南東約 240km,ユーフラテス川本流とヒッラ川の合流点に位置する。町は河港を中心に発達した。ここから上流へは航行不能のため,バグダード向けの砂糖,コーヒー,綿製品の積替え地として栄えた。周辺は米,小麦,大麦を産し,その集散と絨毯の製造が行われる。バグダード-バスラ間の鉄道や道路が通る。人口7万 5293 (1985推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

サマーワ
さまーわ
Samwa

イラク南東部、ムサンナー州の州都。サマワともいう。バグダードの南東280キロメートル、ユーフラテス川沿いに位置する。沿岸標高11メートル。人口4万6054(1973推計)、12万4400(2002推計)。住民の多くはシーア派。気候は砂漠気候で、昼夜の寒暖の差が激しい。夏季の平均日最高気温は50℃に達する一方で、平均日最低気温は25℃以下に下がる。周辺ではユーフラテス川の河水を灌漑(かんがい)用水として、ナツメヤシ、小麦、米、野菜、果物等の栽培が盛んである。工業はみるべきものが少ないが、市の南東部にセメント工場がある。ユーフラテス川は流れの緩やかな中・下流域でも川床が浅いため、船便には向かない。しかし、サマーワは、ヒーラ川とヒンディーヤ川に分流したユーフラテス川がふたたび合する合流点の下流に位置するため、ここまでは流量も比較的多く、古くから船運の便に恵まれ、商業が栄えた。現在は、首都バグダードと南部の要港バスラを結ぶ鉄道が通り、市の南のはずれに鉄道駅がある。
 サマーワ自体には古代遺跡はないが、東40キロメートルの地点には古代メソポタミアの巨大都市ウルク遺跡がある。サマーワの20世紀初頭の人口は約1万、当時その大半はシーア派アラブ人であったが、少数のペルシア人やユダヤ人、トルコ人なども居住した。商業が繁栄し、市場には250以上の店舗が軒を連ねた。
 イラク戦争後のイラクの復興支援に自衛隊を派遣するイラク復興支援特別措置法が2003年7月に成立し、11月15日には自衛官チームからなる専門調査団がサマーワ周辺に派遣され、現地の治安情勢を調査した。2004年1月19日、陸上自衛隊の先遣隊がサマーワ入りし、ついで2月から3月にかけて陸上自衛隊の本隊が3波に分かれてサマーワに到着、現地で給水や医療活動を行っている。[吉田雄介]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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