シオデ(英語表記)Smilax oldhami

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シオデ
Smilax oldhami

ユリ科のつる性多年草。アジア東部の温帯に広く分布し,日本でも各地の山地や林縁に自生する。同属サルトリイバラに似ているがとげがなく,葉は細長くて先がとがる。托葉が変形した巻きひげで他物にからみつく。夏に葉腋から長柄を出し散形花序をなして,淡黄緑色の小花を 20~30個も集めてつける。花被片6枚は幅が狭く,平開して咲く。雌雄異株である。液果は黒く熟する。若芽は食用になる。シオデの名はアイヌ名という。タチシオデ S. nipponicaは本種に似ているがあまりつる性にならず,ほぼ直立して高さ1~2mになる。

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百科事典マイペディアの解説

シオデ

北海道〜九州,東アジアの山中の林内などにはえるユリ科の多年生つる植物。茎はよくのびて分枝する。葉は卵形でやや厚く光沢があって,長さ5〜15cm。短い葉柄の基部には1対の巻きひげがつく。雌雄異株。7〜8月,葉腋から散形花序を出し,小さな黄緑色花を多数つける。花被片は6枚,雄花には長い6本のおしべがある。若芽は食用とする。近縁のタチシオデは初め直立し,高さ1〜2m,後,ややつる性となる。葉は長楕円形で,下面は粉白を帯び,花は5〜6月に咲く。おしべは短い。ともに全体がサルトリイバラに似ているが,草本で,茎にとげがなく,果実が黒熟する点などで区別できる。

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世界大百科事典 第2版の解説

シオデ【Smilax riparia A.DC.】

つる性のユリ科多年草。葉柄基部の巻きひげで他物にまといつく。春の若芽は勢いよく延び,柔らかいのでそれを採ってゆで,浸し物やあえ物として食用とする。日本全国,中国大陸,台湾,フィリピンに分布する。よく似て,つる状にはならないタチシオデS.nipponica Miq.も同じように食用にされるし,中国では根茎を腰痛などに用いる。シオデ属の他の種は木本性でとげを有する。サルトリイバラ【堀田 満】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シオデ
しおで
[学]Smilax riparia A. DC.

ユリ科の多年草。茎は長く伸びて他物に巻き付く。葉は卵形、先は鋭くとがり基部は心臓形で全縁。葉面は平滑で、まれに裏面に短毛をつけるものがある。雌雄異株。7~8月、葉腋(ようえき)から葉柄を出し、先端に散形花序をつける。雄花の花被片(かひへん)は淡黄色、雌花の花被片は紫緑色で反り返る。液果は黒色で径1センチメートル。山野に普通に生え、北海道から九州、朝鮮半島、中国、フィリピンに分布する。若苗をゆでて食べる。[河野昭一]

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世界大百科事典内のシオデの言及

【サルトリイバラ】より

…【矢原 徹一】。。…

【サルトリイバラ】より

…日本には8種ある。シオデS.riparia A.DC.は葉がうすく卵形で,茎にとげがなく,果実は黒熟する。若芽はやわらかく,食用になる。…

【山菜】より

…干したものをヤマカンピョウと呼ぶ。(5)シオデの芽 ユリ科のつる植物シオデの若芽。タラの芽とともにもっとも人気のある山菜。…

※「シオデ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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