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シビル・ミニマム

世界大百科事典 第2版の解説

シビル・ミニマム

日本は第2次大戦後,とくに昭和30年代には,国民総生産(GNP)で測って年率で平均10%を超える高い経済成長を達成してきた。この経済成長によって人々の暮しは豊かになってきたが,その一方で1965年前後には,高度経済成長ひずみが強く問題にされるようになってきた。その第1は,公害による生活環境の悪化である。工場排煙による大気汚染工場騒音,工場・家庭排水による河川湖沼海水汚濁,自動車の増加がもたらす排気ガスによる大気汚染,騒音,道路混雑の深刻化などがおもなものである。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のシビル・ミニマムの言及

【ナショナル・ミニマム】より

…第一審判決において原告は勝訴したが,第二,三審では第一審判決がくつがえされ,憲法25条は抽象的な権利を示すプログラム規定であり,かつ保護基準そのものにも税金によるものであることに対する国民感情などの生活外的要素を考慮すべきである,などの判断にみられるように,日本ではナショナル・ミニマム論の本来的な意義は否定されたに等しい結論となった。 実質的な最低賃金制が確立されていない日本でのナショナル・ミニマムをめぐる現実は,国民一般の要求水準と大きな隔たりがあるといわざるをえないが,こうした状況に対して,1960年代前半に日本で独自に提唱されたシビル・ミニマムの概念は,地域民主主義に依拠しながら,生活上の諸困難が激化している都市部において,問題意識を〈生存権〉から〈生活権〉へと拡大しつつ,中央政府レベルにおけるナショナル・ミニマム論への先導性を発揮しようとするものといえる。しかし,多くの場合,シビル・ミニマムが法制改革・財政改革へのインパクトを与えるに至らずに,逆に国の設定する最低基準の低さと,都市生活に必要な行政水準とのギャップを,自治体の超過負担で埋めなければならないのが現実であり,社会保障の権利性という観点からみたナショナル・ミニマム論はあいまいなまま残されているといえる。…

※「シビル・ミニマム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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