焼売(読み)シューマイ

精選版 日本国語大辞典 「焼売」の意味・読み・例文・類語

シュー‐マイ【焼売】

  1. 〘 名詞 〙 ( 中国語から ) 中華料理の一つ。豚のひき肉野菜のみじん切りを混ぜあわせ、塩・コショウなどで調味した具を、こねて薄くのばした小麦粉の皮で包み、蒸したもの。〔音引正解近代新用語辞典(1928)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「焼売」の意味・わかりやすい解説

シューマイ
しゅーまい

焼売(シャオマイ)、焼麦(シャオマイ)とも書く。中国料理点心(てんしん)の一種で、飲茶(ヤムチャ)のときよく用いられる。元来は広東(カントン)地方で隆盛したといわれる。小麦粉でつくったごく薄い皮に、獣肉のひき肉、エビカニ、野菜を包んで小さな円筒形にして蒸し、温かいところを酢じょうゆにニンニクなどの薬味をつけて食べる。猪肉焼売(チューロウシャオマイ)は豚のひき肉にタマネギなど野菜のみじん切りを加えて、シューマイの皮に包んで蒸したもの。蝦仁焼売(シヤレンシャオマイ)は豚ひき肉にエビを加え、野菜とともに皮で包んだもので、干貝(カンペイ)を細かくほぐしたものを加えたり、シイタケマツタケなどを加えるといっそう美味である。また形を4弁の花形にしたり、色彩を2色、4色と材料によって色分けして包んだり、くふうによっておもしろいものができる。

 シューマイをつくるとき、とくに注意を要するのは、獣鳥肉と野菜を混ぜる場合、切った野菜を全部いっしょにして(たとえ少量のネギショウガのみじん切りでも)、最初にかたくり粉を比較的多めに入れて、よく混ぜ合わせることである。このようにすると、肉類を加え、また、酒、しょうゆなどを加えても、野菜から水分が出ず、そのため具を皮で包んでおいても底が抜けることがなく、いつも美しくできあがる。薄い皮づくりはすこしむずかしいが、日本では市販もされている。

[野村万千代]

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改訂新版 世界大百科事典 「焼売」の意味・わかりやすい解説

シューマイ (焼売)
shāo mài

中国料理の点心の一種。小麦粉で作ったごくうすい皮の中に,豚ひき肉やみじん切りの野菜,調味料を加えたものを包んで蒸したもの。カラシじょうゆなどで食べる。中国全土で作られており,〈焼売〉は南方の呼称で,北方では〈焼麦〉と称している。中国でも比較的新しい食品で,《清俗紀聞》(1799)に,説明は〈餃子(カウツイン)〉となっているが,図はシューマイによく似ており,このころ,中国にシューマイらしいものがあったことがわかる。しかし文献にあらわれるのは,1872年の《湖雅》に記されているのが最初である。
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百科事典マイペディア 「焼売」の意味・わかりやすい解説

シューマイ(焼売)【シューマイ】

中国料理の点心の一種。薄く伸ばした小麦粉の皮で肉餡(あん)を包んで蒸したもの。揚げたものもある。からし醤油,ラーユ(辣油)などをつけて食べる。肉餡は豚ひき肉を代表とし,鶏,エビ,カニなどで,シイタケ,ネギなどのみじん切りを加える。中国北部でのギョーザ(餃子)に対し広東地方などおもに南部で見られる料理。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「焼売」の意味・わかりやすい解説

シューマイ(焼売)
シューマイ
shao mai

中国料理の点心の一種。小麦粉に水を加えこねて薄く伸ばした皮に中身を入れ,包んで蒸したもの。中身は豚ひき肉,玉ねぎ,長ねぎ,白菜,しいたけ,えび,生姜,にんにくなどのほか,水分を吸収させるためデンプンを混ぜる。蒸して熱いところを練り芥子,酢醤油をつけて食べる。皮は強力粉を用い,卵白や油を水に加えると伸ばしやすく,時間がたっても固くならない。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「焼売」の解説

シューマイ【焼売 (中国)】

中国料理の点心の一種。豚ひき肉とみじん切りにしたたまねぎなどを混ぜて調味したあんを、小麦粉で作る薄い正方形の皮できんちゃくのように包んで蒸したもの。しょうゆとからしをつけて食べることが多い。えびやかにを用いて作るものもある。◇「シュウマイ」「シウマイ」ともいう。

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