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ジャクン族 ジャクンぞくJakun

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ジャクン族
ジャクンぞく
Jakun

マレー半島に住むプロト・マレー系の諸民族の総称。言語はオーストロネシア語族の古マレー語を話す。焼畑耕作を主とし,水稲耕作を営む者もあり,また採集,狩猟もあわせ行う。狩猟具や武器として竹製 (一部では木製) の吹き矢を用いる。弓矢は用いないが槍,短剣 (クリス) は用いる。カヌーは川で使用される。セマン族より高度な社会組織をもち,村落共同体にはバティンと呼ばれる首長が存在し,その下に副首長のプンリマなどの役職がある。バティンは裁判や調停を司り,病人が出た場合は呪医の役割を果し,結婚に際しては司式者の役割を果す。バティンの地位は世襲制が原則。また,財産の相続は男女ともできるが,その比率は地域によって異なる。顔面装飾や身体装飾,研歯の風習をもつ。

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世界大百科事典 第2版の解説

ジャクンぞく【ジャクン族 Jakun】

マレー半島南部に住む原住民。〈ジャJah〉は〈人〉の意味であるが語源は不詳。ジャクンと自称する種族はいないが,民族学者は半島の北部・中部に住むネグリト系,モン・クメール語系の原住民と区別して,プロト・マレー人系の種族(約2万人)を総称するのにこの語を使った。しかしプロト・マレー人系のなかで,特定の部族名をもたないグループをジャクンと便宜的に呼ぶこともある。この狭義のジャクンは,人口約9000人で,オラン・フル(川上の人),オラン・ダラット(内陸の人),オラン・ダラム(奥の人)などとさまざまに自称する。

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