ジュノー(その他表記)Juno

翻訳|Juno

デジタル大辞泉 「ジュノー」の意味・読み・例文・類語

ジュノー(Juno)

ローマ神話で、最高神ユピテルジュピター)の妃ユノーの英語名。→ヘラ
小惑星の一。1804年に発見。直径247キロメートル。軌道長半径は2.7天文単位公転周期は約4.4年。1958年、小惑星として初めて掩蔽えんぺいが観測された。ユノー。
NASAナサ木星探査機。2011年に打ち上げられ、2016年、周回軌道に到達。大気や磁場などの調査を行った後は木星に投下される予定。

ジュノー(Juneau)

米国アラスカ州南東部の港湾都市。同州の州都。1880年に背後のロバーツ山で金鉱が発見され、交易の要地として発展。不凍港でサケ漁などの漁業が行われ、水産加工業製材業観光業が盛ん。アラスカの自然や歴史、先住民の文化を紹介するジュノーダグラス市立博物館、アラスカ州立博物館がある。

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精選版 日本国語大辞典 「ジュノー」の意味・読み・例文・類語

ジュノー

  1. ( [英語] Juno )
  2. [ 一 ] ローマ神話でユピテル(ジュピター)の妃。結婚と女性の守護神。ギリシア神話のヘラに当たる。ユーノ。〔新しき用語の泉(1921)〕
  3. [ 二 ] 小惑星の一つ。火星と木星の間に散在する小惑星のうち、一八〇四年発見された三番目のもの。直径二四七キロメートル。公転周期は四・四年。

ジュノー

  1. ( Juneau ) アメリカ合衆国アラスカ州南東部の都市。同州の州都。太平洋岸のアレクサンダー諸島に面する良港で、サケ・ヒラメ漁業の根拠地。ジュノー金山の発見に伴い、一八八〇年に建設された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジュノー」の意味・わかりやすい解説

ジュノー(小惑星)
じゅのー
Juno

小惑星。1804年にハーディングによって発見された第3番の小惑星。軌道の半長径2.67天文単位(3億9940万キロメートル)だが、離心率は0.257とやや大きい。軌道面の傾斜角も13.0度ある。公転周期は4.4年。衝のころの平均光度は9.7等級で、四大小惑星(ケレス、パラス、ジュノー、ベスタ)のなかでもっとも暗く、直径も247キロメートルでもっとも小さい。表面の反射能は0.151で比較的大きく、光度変化から7.2時間ほどで自転していることがわかる。なお、ケレスは2006年以降、国際天文学連合(IAU)総会で定義された準惑星となった。

[村山定男]


ジュノー(Marcel Junod)
じゅのー
Marcel Junod
(1904―1961)

スイス人医師、赤十字活動家。1935年ジュネーブ大学で外科のインターンをしていたとき、赤十字の要請で派遣員となり、イタリア侵攻下のエチオピアに赴く。以後スペイン内戦、第二次世界大戦下のヨーロッパで捕虜の保護、市民の救護にあたる。1944年赤十字国際委員会駐日代表に任命され、翌1945年(昭和20)6月ジュネーブをたって戦火を避けながら8月9日羽田に飛来。日本降伏後ただちに連合軍捕虜3万4000人の解放に奔走する一方、9月2日広島の惨状を伝える電文を入手するとマッカーサーを説得、9月8日15トンの医薬品を岩国へ空輸、翌9日午前広島市に入り医薬品の分配と医療に従事し多数の市民を救う。1946年2月ジュネーブの赤十字本部に帰着するとただちに米軍の原爆投下を糾弾するアピールを発した。同年末ユニセフ代表、1953年赤十字復帰、1959年赤十字国際委員会副委員長、同年8月北朝鮮帰還問題で再来日。1961年6月16日スイスにて没した。

[丸山幹正]

『マルセル・ジュノー著、丸山幹正訳『ドクター・ジュノーの戦い――エチオピアの毒ガスからヒロシマの原爆まで』(1981/増補版・1991・勁草書房)』


ジュノー(アメリカ合衆国)
じゅのー
Juneau

アメリカ合衆国、アラスカ州南東部の不凍港を有する港湾都市で、同州の州都。人口3万0711(2000)。面積(8050平方キロメートル)は合衆国の都市中最大。交通の要地、交易の中心地として繁栄する。漁業が主要産業の一つで、サケ、ヒラメ漁が盛んであり、これら水産物の加工工場も多い。製材業、観光業も重要である。1880年にJ・ジュノーが近くのロバーツ山で金鉱脈を発見してから金の町として発展した。アラスカ・ジュノー金鉱山は当時採掘量世界最大を誇ったが、1944年以来閉鎖されている。1912年にアラスカ準州の州都となり、アラスカが州に昇格した59年、引き続き州都となる。市内から20キロメートルの所にメンデンホールの大氷河がある。また、州の歴史、エスキモー、アメリカ・インディアンの展示物が多い州立博物館も興味深い

[作野和世]

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改訂新版 世界大百科事典 「ジュノー」の意味・わかりやすい解説

ジュノー
Juneau

アメリカ合衆国アラスカ州南東部の港町で州都。人口3万0711(2000)。1880年ジョー・ジュノーとリチャード・ハリスによって背後にそびえるロバーツ山斜面で金が発見されて以来,金製錬,交易地として集落が形成された。アラスカ・ジュノー金鉱は1944年に閉鎖されたが,不凍港をもち,漁業,水産加工,製材などの産業が発達してきた。1906年より州都。70年に海峡を隔てて対面するダグラスを合併したことで,合衆国で面積最大(8050km2)の都市となった。
執筆者:


ジュノー
Juno

小惑星番号3番の小惑星で,1804年K.L.ハディングにより発見された。古代ローマの女神ユノJunoにちなんで命名。軌道半長径2.67天文単位,離心率0.26,軌道傾斜13.°0。衝のときの平均等級は9.7等で,これから算出した直径は247kmである。自転周期の7時間13分ごとに振幅0.15等程度の変光を行っている。
執筆者:

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジュノー」の意味・わかりやすい解説

ジュノー
Juneau

アメリカ合衆国,アラスカ州の州都。州の南東部,海岸山脈の西麓,フィヨルドのため入組んだガスティノー海峡に面する。 1880年金鉱が発見され,1900年からシトカに代ってこの地方の中心地となった。 44年に金鉱が閉鎖されてからは漁業と林業がおもな産業になった。 59年アラスカが州になるとともに州都。不凍港がありサケ漁の基地で,缶詰などの水産加工業,製材業が行われる。グレーシア湾国立公園を北西に控え,観光も盛ん。 70年海峡をはさんだダグラスを合併,面積 8050km2と合衆国最大の市域をもつ。アラスカ大学 (1972創立) ,州立博物館がある。人口2万 6751 (1990) 。

ジュノー
Junot, Andoche, Duc d'Abrantès

[生]1771.10.23. ブルゴーニュ,ビュシールグラン
[没]1813.7.29. モンバール
フランスの軍人,将軍。ツーロン軍港奪回のときナポレオン1世の目に留り,イタリアやエジプトの戦役に参加。 1806年パルム・エ・プレザンスの総督となり,翌年ポルトガル軍司令官としてリスボンに入城した。

ジュノー
Junot, Laure, Duchesse d'Abrantès

[生]1784.11.6. モンペリエ
[没]1838.6.7. パリ
フランスの将軍 A.ジュノーの妻。同時代の貴重な証言である『ナポレオン史録』 Mémoires historiques sur Napoléon (18巻,1831~35) の著者。

ジュノー
Juno

小惑星第3号。 1804年にドイツのカール・ルートウィヒ・ハーディングが発見した。直径約 240km。公転周期 4.36年。のときの平均実視等級 8.6等。

ジュノー
Juneau, Solomon Laurent

[生]1793.8.9.
[没]1856.9.14.
アメリカの毛皮交易商人。 1818年現在のウィスコンシン州ミルウォーキーに毛皮交易所を設立。ミルウォーキーの建設者となる。 46年ミルウォーキー初代市長。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ジュノー」の解説

ジュノー Junod, Marcel

1904-1961 スイスの平和運動家。
1904年5月14日生まれ。赤十字国際委員会にはいり,太平洋戦争末期に駐日代表として来日。昭和20年被爆直後の広島をおとずれて救護活動にあたる。34年在日朝鮮人の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への帰国問題の解決につとめた。のち赤十字国際委員会副委員長。1961年6月16日死去。57歳。著作に「第三の兵士」。

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百科事典マイペディア 「ジュノー」の意味・わかりやすい解説

ジュノー

米国,アラスカ州の州都。同州南東部,フィヨルド海岸に位置する港湾都市。狭い水道を隔てたダグラス島と橋で結ばれている。漁業,商業の中心。北部のカナダ領ホワイトホースへ鉄道が通ずる。海上交通の要地でもある。創設は1880年。3万1275人(2010)。
→関連項目アラスカ[州]

ジュノー

小惑星番号3番の小惑星。1804年K.L.ハルディングが発見。軌道半長径2.67天文単位,離心率0.26,軌道傾斜13°.0。平均等級から算出した直径は247km。ローマ神話の女神ユノにちなんで命名。

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367日誕生日大事典 「ジュノー」の解説

ジュノー

生年月日:1904年5月14日
スイスの医師,赤十字活動家
1961年没

ジュノー

生年月日:1771年10月23日
フランスの将軍
1813年没

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