スラウェシ

百科事典マイペディア 「スラウェシ」の意味・わかりやすい解説

スラウェシ[島]【スラウェシ】

インドネシア中部の大島。旧称セレベスcelebes島。特異なK字状を呈し複雑な海岸線を示す。地形は山がちで最高点は中部のランテコンボラ山(3455m)。平野は少ない。熱帯モンスーン気候に属し,降水量は地形により差異を示す。北部のミナハサ半島ミナハサ族,南部にブギス族,マカッサル族が住み,農業,商業に従事する。中部山地にはトラジャ族などが住む。ウジュン・パンダン(現・マカッサル)を中心とする南西部と,メナドを中心とする北東部のミナハサ地方が開けている。米,コプラ,コーヒー,カポックなどを産する。金,ニッケルその他鉱物資源も豊富。16世紀初めポルトガル人が来航。やがてオランダ人が進出,マカッサルを中心とするゴワ王国と戦い,1667年オランダ東インド会社支配権を確立した。インドネシア独立後,行政上南北2州に分けられ,現在は4州ある。18万8522km2。1737万1782人(2010)。
→関連項目インドネシアスンダ[列島]バビルーサバンダ海

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「スラウェシ」の解説

スラウェシ
Sulawesi

モルッカ諸島と近接するインドネシアで4番目の大きさの島。香辛料取引の中継港マカッサルが台頭すると,この島は注目を浴び始めた。マカッサル王国は1669年以降オランダ支配に服し,また北スラウェシのミナハサも同じ頃オランダの支配下に置かれた。だがその後も南スラウェシのブギス人やマカッサル人は,東南アジア海域世界で海運業交易漁業において活躍した。インドネシア独立後は1950年代に共和国政府に対する反乱が展開した。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

旺文社世界史事典 三訂版 「スラウェシ」の解説

スラウェシ
Sulawesi

インドネシア共和国北東部,カリマンタンボルネオ)島の東方にある大島。旧称セレベス
16世紀に南部マカッサル地方のイスラーム国のゴワ国が強大になり,香辛料貿易の中継地として栄えた。ポルトガル・イギリス・オランダの進出・抗争をへて,17世紀にオランダが支配権を握った。

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