ゼルニケ(読み)ぜるにけ(その他表記)Frits Zernike

デジタル大辞泉 「ゼルニケ」の意味・読み・例文・類語

ゼルニケ(Frits Zernike)

[1888~1966]オランダ物理学者位相差顕微鏡発明。1953年、ノーベル物理学賞受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ゼルニケ」の意味・読み・例文・類語

ゼルニケ

  1. ( Frits Zernike フリッツ━ ) オランダの物理学者。フローニンゲン大学教授。光学の数理学的な研究を行なう。位相差顕微鏡完成者。一九五三年ノーベル物理学賞受賞。(一八八八‐一九六六

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゼルニケ」の意味・わかりやすい解説

ゼルニケ
ぜるにけ
Frits Zernike
(1888―1966)

オランダの物理学者。位相差顕微鏡の発明者。アムステルダムに生まれる。アムステルダム大学で化学、数学、物理学を学び、1913年フローニンゲン大学の著名な天文学者カプタイン助手、1915年同大学のオルンシュタインLeonard Salomon Ornstein(1880―1941)の後継者として数理物理学講師、1920年同教授となる。統計力学におけるおもな仕事は、多粒子系の相関関数に関するオルンシュタイン‐ゼルニケ理論である。光学の分野では、1930年ごろ大型凹面格子を研究中に「位相差」の現象に気づき、1934年この現象を顕微鏡に応用して、透明物体中で屈折率の異なる部分を識別する位相差法を開発、1941年イエナのツァイス社と協力して最初の位相差顕微鏡を完成し、その後も改良に努めた。第二次世界大戦後、位相差顕微鏡は工業的規模で生産されるようになり、医学、生物学その他に広く用いられている。1953年この業績によりノーベル物理学賞を受賞した。

[常盤野和男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゼルニケ」の意味・わかりやすい解説

ゼルニケ
Zernike, Frits

[生]1888.7.16. アムステルダム
[没]1966.3.10. フローニンゲン
オランダの物理学者。アムステルダム大学に学び,1915年からフローニンゲン大学で数理物理学,力学を講じ,同大学教授 (1920~58) 。回折格子の研究から,34年位相差法の原理を確立し,38年 C.ツァイスとともに位相差顕微鏡をつくった。これにより細胞を殺すことなく内部構造が調べられるようになった。 52年ロンドン・ロイヤル・ソサエティからランフォード・メダル受賞。 53年ノーベル物理学賞受賞。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「ゼルニケ」の意味・わかりやすい解説

ゼルニケ

オランダの物理学者。1920年フローニンゲン大学教授。天体望遠鏡反射鏡の光学的検査法を研究中に顕微鏡観察の位相差法を発見,1935年ツァイス社と協力して位相差顕微鏡を完成。1953年ノーベル物理学賞。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android