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デザルグ Desargues, Girard

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

デザルグ
Desargues, Girard

[生]1591.2.21. リヨン
[没]1661.10. リヨン
フランスの数学者,建築技師。 1636年に出版した小冊子において,透視画法 (遠近法) の純粋幾何学的研究を企て,今日の射影幾何学の基礎をつくった。デザルグの射影の方法は,パスカルに大きな影響を与えた。デザルグの数学的業績のほとんどは,その主著『平面と円錐との出合いから生ずる出来事をとらえるための研究計画草案』 (1639) のなかに見出されるが,それが真に評価されたのは,およそ 200年後のことである。これは,彼が特異な数学用語を使い,デカルト流の用語を採用しなかったためである。建築に関しては,40年に『建築における石の切断法』を発表し,当時の建築家たちの間で話題を呼んだ。また当時のリヨンの市庁舎は,彼の設計になるものである。リシュリューのもとで,工学,技術に関する顧問役として活躍した。

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百科事典マイペディアの解説

デザルグ

フランスの数学者,技術家。軍の建築士を勤めた後,数学,図学を研究。透視図法の研究から射影,切断の考えを図形に応用し,射影幾何学の基礎をつくった。1639年に出版された主著《Brouillon projet des coniques》の価値は約200年後シャールM.Chaslesにより初めて認められた。

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世界大百科事典 第2版の解説

デザルグ【Gérard Desargues】

1593‐1662
フランスの数学者。リヨンで育ち,パリに出て土木,建築の技師を本職としたが,M.メルセンヌを中心とする科学者集団に加わった。透視図法を研究するうち,幾何図形,とくに円錐曲線の性質が射影と切断によって統一的に導けることを発見し,1639年にこれに関する著書を刊行した。これには無限遠点,無限遠直線,極と極線,対合などの概念が述べられていて,この書は射影幾何学の起源とされている。二つの三角形に関する有名なデザルグの定理もこの中で述べられている。

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大辞林 第三版の解説

デザルグ【Gérard Desargues】

1593~1662) フランスの建築家・数学者。透視画法の原理から射影幾何学の基となる概念を提起した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

デザルグ
でざるぐ
Grard Desargues
(1593―1662)

フランスの建築家、数学者。リヨンの生まれ。1639年『円錐(えんすい)と平面との交わりについての研究草案』を書いた。この書物は、透視法をつくったルネサンス時代の画家たちの流れから発展したもので、技術者たちに向けて書かれているうえに、新しい概念が数多く導入されているため、用語においても特異なものが多い。しかし、そのなかには、線束、面束、無限遠点、無限遠直線などの概念が導入され、円錐曲線についても新しい定義があり、対合(たいごう)定理や極と極線との関係のような射影幾何学の基本概念も含まれ、射影幾何学の始まりの書物であるといわれている。また、こんにち「デザルグの定理」とよばれる射影幾何学における定理は1648年に発表されたものである。
 デザルグの思想は、その優れた後継者パスカルによって発展させられ、『草案』はデカルトの『幾何学』La Gomtrie(1637)が出て2年後に出版されたにもかかわらず、彼の思想の完全な結実をみたのは19世紀に至ってからであった。[茂木 勇]

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