日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
デューイ(Thomas Edward Dewey)
でゅーい
Thomas Edward Dewey
(1902―1971)
アメリカの政治家。ミシガン州に新聞発行人の子として生まれる。ミシガン大学、コロンビア大学卒業。ニューヨーク地方検事補、同検事を歴任、組織犯罪の摘発で辣腕(らつわん)を振るう。1938年ニューヨーク州知事選に出馬、1940年には共和党大統領候補の指名獲得を目ざすが、ともに失敗。1942年同州知事に当選、以後3期在任する。この間、共和党の大統領候補としてJ・F・ダレス、W・オルドリッチとの連携のもと1944年、1948年と二度大統領選挙戦に挑むが、F・D・ルーズベルト、トルーマンに敗れる。1948年の選挙戦では、ほとんどすべての世論調査・政治消息通がデューイの勝利を予測し、日刊紙『シカゴ・トリビューン』が「デューイ勝利」の誤報を流したことは有名。1954年政界を退き弁護士生活に入った。
[牧野 裕]