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トランキライザー(英語表記)tranquilizer

翻訳|tranquilizer

百科事典マイペディアの解説

トランキライザー

向精神薬の一種。精神安定薬,精神神経安定薬とも。催眠・鎮静薬とは異なり,おもに間脳に作用して精神機能には影響を与えずに精神活動の不安定・動揺を静穏化する。時にマイナー・トランキライザー(穏和精神安定剤・抗不安薬;メプロバメート,ベンゾジアゼピン系など)とメジャー・トランキライザー(強力精神安定剤・抗精神病薬;クロルプロマジンなど)とに分ける。
→関連項目頭痛鎮静薬慢性疲労症候群メプロバメートワーナー・ランバート[会社]

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世界大百科事典 第2版の解説

トランキライザー【tranquillizer】

選択的に不安を抑える薬物。静穏薬,精神安定剤などと訳された。抗不安薬を意味するのがふつうであるが,まれに広義に,マイナー・トランキライザーminor tranquillizer(穏和精神安定剤)とメジャー・トランキライザーmajor tranquillizer(強力精神安定剤)とに2分類される。しかし,まぎらわしいので現在では,前者を抗不安薬anti‐anxiety drug,後者を抗精神病薬anti‐psychotic drugとよぶようになった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

トランキライザー
とらんきらいざー
tranquilizer

静穏薬、精神安定剤ともいう。向精神薬の一種で、従来の鎮静薬が大脳皮質に作用するのに対し、皮質下領域に作用して静穏作用を示す薬物がトランキライザーである。作用の強さからメジャートランキライザーとマイナートランキライザーに分けられる。[幸保文治]

メジャートランキライザー

精神神経用薬として精神病の治療に用いられ、抗精神病薬あるいは神経遮断薬ともよばれる。塩酸クロルプロマジンをはじめとするフェノチアジン系の薬物、ハロペリドールを代表とするプチロフェノン系薬物などがあり、統合失調症、人工冬眠、そう病、神経症における不安、緊張、悪心(おしん)、嘔吐(おうと)などに用いられ、また麻酔前投薬にも用いられる。[幸保文治]

マイナートランキライザー

抗不安剤ともいい、いわゆる精神安定剤で、神経症に伴う不安、緊張、抑うつのみならず、恐怖症、神経衰弱にも用いられる。また、消化性潰瘍(かいよう)の治療にも併用されている。クロルジアゼポキシドから始まるベンゾジアゼピン系薬物が中心で、催眠作用はほとんどみられず、いわゆる不定愁訴に有効である。クロルジアゼポキシドに次いでジアゼパム、オキサゼパム、プロマゼパム、メダゼパム、ロラゼパム、クロキサゾラム、オキサゾラム、クロチアゼム、フルジアゼパム、プラゼパム、フルタゾラム、メキサゾラム、アルプラゾラムなどがある。ベンゾジアゼピン系でも催眠作用の強いニトラゼパムなどは睡眠薬や抗てんかん剤として用いられているが、トランキライザーではない。そのほか、化学構造の異なるヒドロキシジンもマイナートランキライザーでよく用いられている。メプロバメートは依存性のあることから使用されなくなった。なお、一般にトランキライザーといえば、おもにこのマイナートランキライザーをさす。[幸保文治]

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世界大百科事典内のトランキライザーの言及

【ジアゼパム】より

ベンゾジアゼピン系の抗不安薬(マイナー・トランキライザー)の代表的な薬物。1960年に合成され,63年から臨床に用いられるようになり,日本では64年から発売されている。…

【メプロバメート】より

…白色の結晶性の粉末で味は苦い。トランキライザーの一種(弱トランキライザー)で,不安,緊張を軽減する。バルビツレートに比べて精神活動に対する抑制がはるかに小さい。…

※「トランキライザー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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