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ドクガ ドクガ Euproctis subflava

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ドクガ
ドクガ
Euproctis subflava

鱗翅目ドクガ科。前翅長 12~22mm。翅は丸みが強く,体はやや太い。全体黄色。前翅表は濃黄色で,淡色の2横線が翅の中央を横切り,その間に黒褐色鱗が散在する。後翅表は淡色。触角は櫛状で,雌では櫛の歯が短い。

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百科事典マイペディアの解説

ドクガ

鱗翅(りんし)目ドクガ科の1種。開張35mm内外,黄色で前翅の中央に褐色の帯がある。北海道中北部を除く日本各地,朝鮮,中国,シベリアに分布。幼虫はナラ,クヌギサクラなどの葉を食べ,若齢幼虫で群生して越冬,成虫は多く7月ごろ発生する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ドクガ
どくが / 毒蛾

昆虫綱鱗翅(りんし)目ドクガ科Lymantriidaeの総称。この科の種類は中形から大形。触角は短く櫛歯(くしば)状、雄では枝が長く羽毛状のことが多い。口吻(こうふん)は退化し、成虫は養分を摂取しない。世界中に分布するが、熱帯に種の数が多く、日本産は52種登録されている。幼虫は食葉性のケムシで、二次刺毛がよく発達している。ほかの科と違って、第6、第7腹節に背腺(はいせん)をもつ。腹脚は4対、尾脚もよく発達している。繭は、葉の間、枝あるいは樹皮に、体毛を混ぜてつくるが、一般に薄く、一部の種ではほとんど繭をつくらない。土中に入って蛹化(ようか)する種はいない。森林、果樹、庭園樹などの害虫が少なくない。
 種のドクガEuproctis subflavaは、はねの開張30~40ミリメートル。体翅とも橙黄(とうこう)色。前翅は後翅より濃色、はねの中央部に黄白の細い帯が2本あり、その間はやや黒みを帯び、外縁の翅頂下に1、2個の黒紋または黒点をもつことが多い。一般に雌は雄より大きい。北海道から九州、対馬(つしま)、朝鮮半島、シベリア南東部から中国に分布する。幼虫は体長約40ミリメートル。体は黒色、背線と側部は橙(だいだい)色。黒色毛を歯ブラシ状に密生し、黄褐色毛を混ぜる。毛の束のなかに毒針毛が混ざり、これが皮膚に刺さると、かゆみとともに炎症をおこす。年1回の発生で、若齢幼虫で群集して越冬し、春に休眠から覚めて新芽を食害する。若齢のうちは群生し、頭部をそろえて食葉を食べるが、のちに分散する。初夏のころ、葉間などに体毛を混ぜた薄い繭をつくって蛹化(ようか)する。この繭には無数の毒針毛が混ぜられ、夏に成虫が羽化すると、その体には鱗粉に混ざって、多数の毒針毛がついている。したがって、繭に触れても、また成虫が灯火に飛来して壁などにぶつかったときも、人の皮膚に毒針毛が刺さって炎症をおこす。雌は産卵する際、卵塊を毒針毛の混ざった尾毛で覆うので、孵化(ふか)した幼虫は母ガからもらった毒針毛で体を覆うことになる。幼虫はきわめて雑食性で、サクラ、バラ、キイチゴ、クヌギ、クリ、カキなど多種類の樹木や低木の葉を食べる害虫である。Euproctis属は日本に12種いて、いずれも幼虫の体に毒針毛が生え、これが繭を経て成虫に受け継がれる衛生害虫である。ドクガが大発生すると、人畜に大きな害を与える。[井上 寛]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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