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生命の樹 セイメイノキ

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デジタル大辞泉の解説

せいめい‐の‐き【生命の樹】

特定の樹木を生命力の源泉、また豊饒(ほうじょう)・生産の象徴として崇拝する宗教現象。古代オリエントを中心に、1本の樹木の両側に1頭の動物を描く図像があらわれ、東西に広く伝わった。聖書では、楽園の中央に知恵の樹(善悪を知る樹)と並んで立つ聖樹。

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占い用語集の解説

生命の樹

セフィロトの樹」とも呼ぶ。旧約聖書の創世記に、エデンの園の中央に植えられた樹のこと。アダムとイブはこの樹の果実を食べて、エデンの園を追放になった。カバラにおいては、10個のセフィラーと22個の小径(パス)を体系化した図として用いられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

せいめいのき【生命の樹 Tree of Life】

樹木は古くから信仰の対象となり,いわゆる聖樹として崇拝されてきた。そのうち,古代の西アジアに発祥し,樹木によって生命の源泉,人類の誕生を象徴的に示す樹木崇拝の一表象をとくに〈生命の樹(木)〉と呼ぶことがある。そこでは多くの木の中でもとりわけナツメヤシが古代人の崇拝の対象となり,乾燥地帯にあっても枯渇することのない生命力を象徴する図像の主題となった。前10世紀と推定される旧約聖書《創世記》の人間誕生の神話にも,〈善悪を知る木(知恵の木)〉とならんで,〈生命の木〉が言及されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

生命の樹
せいめいのき
Tree of life

『旧約聖書』「創世記」の楽園物語によれば、神によって創造された最初の人間アダムとイブが初めに置かれていたエデンの園の中央には、知恵の樹(善悪を知る樹)と並んで生命の樹が植えられていた。ところが、禁断の知恵の樹の実を食べたアダムとイブは楽園から追放され、生命の樹は、もはや人間が近づくことのないようにと、神によって剣と炎で守られた。それは、生命の樹の実を食べる者は永遠に生きるからだ、という。『新約聖書』の「ヨハネ黙示録」によれば、この生命の樹は天上にあり、キリストを信じ、迫害のなかにあっても信仰の道を守り通す者には、この樹の実にあずかる特権が与えられるといわれる。このように生命の樹は、ユダヤ教キリスト教的伝統のなかで、永遠の生命の象徴として神話的に物語られている。
 宗教学的にみると、特定の樹木を生命力の源泉として崇拝する信仰や、豊饒(ほうじょう)、生産の象徴としての樹木の図象化などの現象が広く世界に流布していることがわかる。宗教学では、むしろこのような宗教現象を生命の樹、または世界樹という術語で言い表す。たとえば古代オリエントを中心に、1本の樹木(多くはナツメヤシ)とその両側にそれぞれ一頭の動物(多くはレイヨウ類)が描かれる図像が数多くみいだされている。これは明らかに、樹木を生産力の象徴とみなす豊饒信仰の表現であり、宗教学でいう生命の樹の典型である。楽園物語の生命の樹は、むしろこういった信仰がイスラエル化されたものとみることができる。[月本昭男]
『久米博訳『エリアーデ著作集2 豊饒と再生』(1974・せりか書房)』

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世界大百科事典内の生命の樹の言及

【カバラ】より

…後3世紀から6世紀の間に《セーフェル・イェツィーラー(形成の書)》という最も重要なカバラ文献が成立する。これは後述する〈生命の樹〉の10のセフィロトと22の小径に宇宙論的象徴体系を配当したものである。12世紀には《セーフェル・ハ・バーヒール(清明の書)》が現れる。…

【木】より

…このとき,神から流出する力を〈セフィロト〉と呼ぶ。これは3枝に分かれてカバラの生命の樹をつくる。このカバラの木は,ルネサンス以降の神秘主義者たちに受け継がれ,超越的源泉からの宇宙の生成の象徴図となった。…

【十字架伝説】より

…キリストがかけられた十字架に関する初期東方伝説。アダムが死んだとき,その子セツSethは神の命により天国の生命の樹から三つの種子を採り,アダムの舌の下に置いた。後年これらの種子はアダムの墓に生育し,やがて美しい大木となって繁茂した。…

【樹木崇拝】より

…樹木に神,神霊,精霊が宿るとする観念は広く見いだされ,樹霊に対して多産を祈る日本の〈成木責め(なりきぜめ)〉の民間習俗は,ブルガリア農民がクリスマス・イブに実をつけない果樹に斧を振っておどす習俗と対応している。〈生命の樹〉は死者をよみがえらせ,病気をいやし,若さを回復せしめる神秘の木で,十字架はしばしば生命の樹として描かれる。託宣の木にはドドナにおけるゼウス神託の聖なるオーク,デルフォイにおけるアポロンのゲッケイジュなどがあげられる。…

【文様】より

…ただし,〈宝相華〉という名称は宋朝以後につけられたものである。空想的な樹木文様として代表的なものは,いわゆる〈聖樹〉で,古代西アジアの図式的な生命の樹から,現実的なナツメヤシやブドウの樹へと発展し,イスラム時代にはまた空想的なアラベスク樹にもどっていった。インドの菩提樹は仏像の背後に配されたばかりでなく,イラン系のブドウの樹とも融合し,中国の唐朝にとり入れられて染織文様として流行した。…

※「生命の樹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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