ニュルンベルクのマイスタージンガー

デジタル大辞泉プラスの解説

ニュルンベルクのマイスタージンガー

ドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナーのドイツ語による全3幕の楽劇(1868)。原題《Die Meistersinger von Nürnberg》。16世紀半ばに実在した靴職人の親方で歌い手であるハンス・ザックスを描いた作品。

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デジタル大辞泉の解説

ニュルンベルクのマイスタージンガー

《原題、〈ドイツ〉Die Meistersinger von Nürnbergワグナーの楽劇。全3幕。1868年、ミュンヘンで初演。16世紀に実在した靴職人の親方ハンス=ザックスの活躍を描いた作品。

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世界大百科事典 第2版の解説

ニュルンベルクのマイスタージンガー【Die Meistersinger von Nürnberg】

R.ワーグナー作詞・作曲による全3幕のオペラ。台本は作曲者自身により1862年に完成,67年に総譜が完成した。68年6月ミュンヘンの宮廷劇場で初演。物語は16世紀半ばごろ,ドイツの都市ニュルンベルクにおける聖ヨハネ祭の日,マイスタージンガーたちの歌合戦が行われ,優勝者には金細工師ポーグナーの娘エーファが賞として与えられることになった。互いに好意を寄せ合うエーファと青年騎士ワルター,ひそかにエーファを愛している靴屋の親方ハンス・ザックス,エーファを獲得しようとあせる書記ベックメッサーらが主要登場人物である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ニュルンベルクのマイスタージンガー
にゅるんべるくのまいすたーじんがー
Die Meistersinger von Nrnberg

ワーグナーの楽劇。三幕。1867年完成。15世紀から16世紀にかけてドイツで栄えた市民による歌唱芸術(その資格をもつ歌い手がマイスタージンガー)を題材として作詞・作曲したもので、ワーグナーの主要作品のなかでは唯一の喜劇的要素をもつものである。実在のマイスタージンガーの1人、靴屋の親方ハンス・ザックスが、若い騎士ワルター・フォン・シュトルツィングを助けて歌合戦に勝たせ、恋人エーファを獲得させるという筋書き。若い2人の情熱をはじめとして、伝統的な規則に固執する書記親方ベックメッサーの失敗、ワルターの歌に新しい芸術の可能性を認めるザックスの寛容さとエーファに対する諦念(ていねん)、そして民衆芸術の賛美など、そこには新旧芸術の確執やさまざまな人間模様が織り込まれている。有名な「前奏曲」に代表されるように祝祭的な雰囲気に満ちあふれた音楽だが、一方では「ザックスのモノローグ」(第二幕)のように微妙な心理描写にも成功した作品で、その表現の密度の高さは、ワーグナーの全作品のなかでも群を抜いた存在といえよう。なお、この作品はドイツ芸術を賛美する内容をもつため、1868年のミュンヘン初演以来、ドイツ統一を求めるナショナリズムの象徴として用いられ、一時はナチスの国威・戦意発揚の道具に利用されたこともあった。日本初演(抄演)は1960年(昭和35)。全曲初演は81年二期会による。[三宅幸夫]

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世界大百科事典内のニュルンベルクのマイスタージンガーの言及

【ザックス】より

…中世ドイツの文人。ワーグナーの楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》で知られるように,靴屋の親方のかたわら職匠歌人(マイスタージンガー)で,詩を書き劇作もした。ニュルンベルクで生まれ,遍歴時代を除き没するまで同市を離れなかった。…

【謝肉祭劇】より

…16世紀の終りころには謝肉祭劇は衰え,その後のドイツにおける演劇のなかには,そのような祝祭的喜劇・民衆的演劇の伝統は,ほとんど受け継がれることがなかった。なお,ワーグナーの楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》は,この謝肉祭劇の世界に取材したものであり,巨匠ハンス・ザックスもその登場人物の一人である。演劇【永野 藤夫】。…

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