ハイマツ

百科事典マイペディアの解説

ハイマツ

マツ科の常緑低木。本州中部〜北海道の高山帯,東アジアの寒帯に広くはえる。ふつう幹は地をはい,枝上に密につく葉は5本束生,葉鞘はなく,3稜形で先がとがり,白みを帯びる。雌雄異株。6〜7月開花。雄花は新枝の側面に,雌花は枝先につく。果実は卵状楕円形で種鱗は厚く硬い。翌年の9月,黒褐色で無翼の種子が熟す。盆栽などとする。高山の森林限界より上部にしばしば大群落をつくるので,この地帯はハイマツ帯と呼ばれる。
→関連項目光岳マツ(松)南アルプス国立公園

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハイマツ
はいまつ / 這松
[学]Pinus pumila (Pall.) Regel

マツ科(分子系統に基づく分類:マツ科)の常緑針葉低木。通常幹は走出枝が密生して四方に広がるが、風当りの少ない山腹などでは斜め上に伸び、またやや直立することもある。まったく直立する形は、北海道でみられる。葉は三稜(さんりょう)状針形をなし、長さ3~9センチメートル、短枝上に5枚束生し、多少湾曲し、剛強で縁(へり)には歯牙(しが)がすこしある。葉鞘(ようしょう)はない。雌雄同株。6~7月、開花する。雄花は新枝の下部および中部に密生し、暗紫紅色、包鱗(ほうりん)に2個の葯(やく)があり、黄色の花粉を出す。雌花は新枝の上部に2、3個つき、卵状楕円(だえん)形で淡紫紅色。球果は卵状楕円形で長さ4~5センチメートル、翌年の9月に帯緑褐色に熟す。種子は倒卵形で暗褐色、翼はない。高山や寒地に生え、中部地方以北の本州、北海道、および千島、カムチャツカ、樺太(からふと)(サハリン)、東シベリア、中国東北部、朝鮮半島に広く分布する。庭木および盆栽とする。材は器具、薪炭材、種子は食用となる。[林 弥栄]

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