ハマナス(浜茄子)(読み)ハマナス(英語表記)Rosa rugosa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハマナス(浜茄子)」の意味・わかりやすい解説

ハマナス(浜茄子)
ハマナス
Rosa rugosa

バラ科の落葉低木で,アジアの温帯から亜寒帯にかけて分布する。日本では北海道,東北,北陸山陰地方の海岸砂地に生える。花が美しく,八重もあるので観賞用としても栽培される。高さは 2m以内で,地下の側枝でふえ,大群落をつくる。枝にはとげが密生する。葉は奇数羽状複葉で互生し,小葉には鋸歯がある。花は紅色まれに白色,大型で枝の先に単生する。萼片披針形花弁は5枚あり,強い芳香がある。花後に大きな偽果をつくり,赤熟し肉質部はすっぱいが食べることができる。根皮はタンニンを含み染料となる。ハマナシ (浜梨) ともいう。

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